元号の便利さというのは確かにありますが、どうもこれは曲者ですね。時代の流れを断片的に捉えることを、恣意的に強要し、大きな人類の歴史の流れの中に正確に位置付けることを妨げるように思います。「日本人は何を考えてきたのか」というNHKの番組を録り貯めたVDRから見ました。今回は「大正デモクラシー時代」を生きた2人の思想家を通して描いたものでした。その2人とは吉野作造と石橋湛山でした。元号の弊害を感じたのは、この2人が朝鮮問題(日本の統治下にあった)を巡って活動していましたが、正にこの時代は先に読んだ「白磁の人」の時代そのものだったのです。朝鮮を巡って武断統治から文治統治へと変化したまさにその時代のオピニオンリーダーだったのでした。いろんな知識が知識の断片として記憶されていて大きな歴史の流れの中に一貫して、知識を並べられる西暦一元化こそ、日本人の歴史観、政治観を変え、育てるのに有益である、基本だとという事を痛感させられることですね。もし、元号廃止が政治課題に挙げられるなら真っ先に賛成の手を挙げたいですね。
因みに、大正元年(明治45年と重なる)は1912年と判りました。今年は大正100年という事になるのではないでしょうか?
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