今年も『無言館』での天満敦子は真摯に弾きました。ご承知かとは思いますが、『無言館』は戦没画学生の残した絵を集めた鎮魂の美術館です。上田市の奥、塩田平の山懐に建つ小さな美術館です。ここの絵を見た天満敦子が、戦争のために画家としての道を半ばで絶たれた無念さを悼み、毎年1回、この時期に1人で行う演奏会で今年14回目だそうです。私は今年で連続3回目でした。観客は300人弱位で、数m先で演奏する音の迫力と美術館の中での響きの良さに圧倒される楽しみを求めて今年も行ってきました。
ただ、この美術館は空調が無いため、今年は暑さと人いきれでとても悪い条件でした。でも、汗びっしょりで演奏した今年の出来はかなり良かったように感じました。
「望郷のバラード」・・・天満敦子が発掘した曲、スラブ調の哀愁を持った響きは鎮魂曲としても十分通用します。
演奏を聴いた夜、上田東急インに泊りましたが、翌朝の朝食時に何とその天満敦子が同じバイキングを食べていて、そのテーブルと隣り合わせになり、他愛ない
会話を交わす栄誉に浴しました。天衣無縫な人柄で、ざっくばらんで本当に天才かもしれませんね。帰り際に名器「ストラディバリ」を抱えてロビーでまたもや
鉢合わせ。「これ、私の旦那」とヴァイオリンを指さして笑わせてくれました。
愛すべき人という感じでした。
2012年9月18日火曜日
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