2018年8月28日火曜日
朝井リョウ:「桐島、部活やめるってよ」
朝井リョウの小説第2弾、前回の就活に続き、今度は部活がテーマ。桐島くんがバレーボール部のキャプテンだったが突然体部を申し出た。それによってこれまで桐島が務めていたリベロのポジションが風助に回ってきた。個人としてはラッキーなことだが風助の心の中には様々な思いが横切り、素直にはなれない。肝心の桐島くんは出てこない。友人たちの想いを通してしか、それも垣間見る程度にしか桐島くんの実態が見えてこない。そこはもどかしいのだが⑥人の友人たちの思いが独白的に語られる。その文体は殆ど今どきの若者の語り言葉。現代の若者の生態をいきいきと描き出している。新しい文学の形態かもしれない。
2018年8月25日土曜日
宮部みゆき:「この世の春」上、下
この作家の江戸物。とある藩藩主の幼少期から受けてきたストレスによる錯乱(精神病)から解き放ってあげようと苦心する幼少期から守役をしてきた老家老と色んな関わりを持って集められた人たちの苦心の記録のようなものだろうか?催眠術のようなもので人格まで変えられてしまう、その呪縛から救い出せるのか、蘭学医術を学んできた青年医師が精神医学と格闘する。
2018年8月23日木曜日
朝井リョウ:「何者」(なにもの)
2013年度直木賞作品。就活の日々、ある意味で同級生がライバルに変わる曲がり角の時期、未知の道筋をお互いどう乗り切ろうとしているのか知りたくて知りたくてたまらなくなるそんな不安な日々を「ともに戦う同志」とすることによって乗り切ろうと仲間になっていく。情報交換、教わったノウハウを参考にしながらもう一方ではSNSを使って何者かになりすまして情報を吐き出していく若者たちのこれが実態!なのでしょうか?新しいIT時代の就職活動を迎える大学生たちの生態を描いていて結構説得力があった。ES(エントリーシート)というものを提出し、それに基づいて行われる面接を重ねて就活というものが進んでいくんだ。理系にはこんなことはないのだろうが文系はこうらしい。そんなスタイルに抵抗して就活から背を向ける人、表面上は無関心を装いながら必死に就活に励む仲間、次々と内定を獲得していく仲間、ここまでスタイルが完成してくるとこのような形式で新入社員を選択していくという手順そのものが形式化しすぎて、もうこういうシステムも使命を終えて新たな形態に行くのだろうという気もしてくる。就活がうまく行かなくて留年を重ねていく主人公が型通りのESを提出しながら、同じように内定の取れない仲間に評論家気取りの自分を糾弾されて、不思議に自分に素直な受け答えをしている自分に驚きながらも自己肯定的になっていく心の流れが最後の救いになっている。面接という関門を回を重ねて経験していく中で次第にマニュアル化された自分ではなく、本気になって「いったい自分は何者?」と自分を見つめ直していく。何者は掛詞でもあったのだ。これこそ現代を生きる生の青春小説。
2018年8月15日水曜日
ホームページの見直ししました
インターネット社会の急速な発展とそれに十分な理解もできないまま使っている我々、その間隙を縫ってホームページの乗っ取りや通信データをハッキングし、個人情報などを盗み出す輩が横行するようになって何らかの対策が必要な世の中になってきた。そんな中、Googleは自社のウェブブラウザであるGoogle Chromeのバージョンを68にアップした。これによって閲覧するだけのホームページであっても、そんなことにお構いなくすべてのホームページが保護された通信状態になっていないと閲覧者に警告を発するように更新された。お蔭で先日自分のサイトを開けて見ようとすると「保護されていません」という警告表示が出てびっくりした。これが10月に予定されているver70では赤文字で表示されるようになるという。早速、レンタルサーバー会社のサポート機能を使って今朝作業を始めた。そして安全を保証するように緑色で錠前マークに「保護された通信」と表示されるように変身した。確実にその変身を確認するのに1.5時間ほど掛かった。ネット上に新しいURLが行き渡るのにその程度の時間がかかるということでしょう。やれやれ一安心です。
2018年8月4日土曜日
橋本の七夕まつり
8月の第1土曜日曜がこの土地の七夕まつりだそうだ。1週間ぐらい前から飾り付けが駅頭を飾り始め、だんだん賑やかになってきて今日が初日だ。駅前の通りが歩行者天国になり屋台が立ち並び、道路にはテーブル椅子が並べられ、焼き鳥や生ビールジョッキを傾ける人たちで賑やかだった。夕方の涼風に誘われての1ショット。
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吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」
横道世之介シリーズの完結編であることはタイトルから想像がつく。これは新聞の連載で読んだものである。と言っても細切れで読んだわけではない。というのは私は新聞のデジタル版の購読者なので、こういう連載小説はHPのアーカイブスのようなところに全部保管されているのでまとめ読みが可能なので...
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2017年の夏、水をやり過ぎたのかみるみる萎れていった鉢。どうなることかと元気そうな株以外は全部、泣く泣く外して生き永らえた。相模原に引っ越して気長に付き合ってきた甲斐があって去年夏ごろから生気が帰ってきていた。水溶液の肥料などをやりながら時に日光浴させてきたら3年振りに開花した...
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この日もぽかぽか陽気の暖かな日だった。 多摩モノレールで立川の1つ手前、「柴崎体育館前」で下車して高架から下に降りると、もうそこが根川親水公園だった。湧水が作り出す小川を整備して遊歩道に仕立ててくれている。絶好のスケッチポイントだった。驚いたことに大通りのすぐ脇の高木にアオサギ...
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NHKカルチャーセンター主催の水彩画講座(2時間*3回)の第一回を受講しました。これまで無料のZOOMアプリを使って家族やNPOのリモート会議を何回か体験してきました。また、NPOで開催しているシルバーの人たちに向けてZOOM会議の受講の仕方、主催の仕方などの講義をしてきました...