2010年9月23日木曜日

葉室 麟:「花や散るらん」

どこで知ったのだったか、メモに残っていた本を読んだ。

忠臣蔵をまったく別の切り口で解きほぐいたミステリアスストーリー。

徳川も4代目綱吉以降、正室に京都から公家の姫を嫁がせていた。綱吉のもとに嫁してきた正室から見ると、今は綱吉の母親として大奥に君臨する桂昌院(元々は家光の側室で町娘)を軽蔑していて仲が悪い。その桂昌院に従1位の位を叙勲させようと工作する幕府(柳沢・吉良)とそれを阻止したい京都公家派との暗闘。これに尾形光琳が色々絡んでくる。大商人が力をつけてきて華やかな時代が始まり、思わぬ接待役に浅野長矩(匠頭)が任ぜられ、松の廊下事件が起きてしまう。中々凝った展開で面白く読んだ。

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