2010年10月10日日曜日

遊悠舎コンサート:ヴァージナルといにしえのフルートによる演奏会

ヴァージナルというチェンバロに似た楽器を演奏するのは木村夫美さん。そしていにしえのフルートを演奏するのは朝倉未来良氏。デュオ・リュタンという名前で演奏活動を続けているとのことでした。ヴァージナルは400年ほど前に存在した楽器。一方のいにしえのフルートというのは350年ほど前の象牙で作られたフルート(今日の金管楽器ではない)で両方ともそんなに大きな音は出ないので将に室内楽向きです。この日を主催したYさんの大好きな画家だという有本俊夫に因んで、山荘には有本俊夫さんの版画を掛けられ、彼が愛したバロックの小品を2時間堪能することができました。バロックの同じような旋律を繰り返すところ、穏やかな音色の楽器が調和して心地よい空間になっているような感じがしました。中にバッハのメヌエットやビバルディの冬第2楽章、グリーン・スリーブなどの聞き覚えのある曲が挟まれていて、嬉しくなりました。やはり聴きなれた曲は一層親しみを増してくれるように思いました。先頃聴いた天満敦子の無伴奏バイオリンコンサートに続く5m以内の至近距離で演奏家の微妙な表情や息遣いまで含めて贅沢なひと時でした。

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