2010年12月14日火曜日
青木新門:「納棺夫日記」
去年の2月に観た映画「おくり人」の原本。映画は日記からうまくふくらませてこの特異な分野のお仕事にまつわる偏見や「死」に対する恐怖であったり、嫌悪感であったり、遠ざかりたいといった様々な感情を織り込みながら、かっての恋人の父親の納棺に遭遇し、そしてその恋人の前で納棺をし、この仕事の価値に目覚めていくところが鮮やかに描かれていたのが思い出されるような日記でした。この人はこの仕事を通して日々、死生観を磨き上げ、勉強して一つの境地に達した人なのだと得心が行きました。それらをきちんと整理した第3章「ひかりといのち」がこの本の圧巻といえるところでした。仏教の今日の停滞ぶりを鋭く糾弾していながら、批判だけでなく一定の答をも用意してある第3章は繰り返し読む価値を自分に感じさせるものでした。
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吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」
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