2011年10月22日土曜日

庄野潤三:「せきれい」

庄野潤三の本を始めて手に取りました。かっては「第3の新人」群のひとりと数えられた作家。随筆家のイメージがあったがその本の中の1冊を読んでみました。子育てを終え、働き盛りを過ぎ、子供たちやご近所さんや友人たちとの緩やかな交流の中で、穏やかな毎日をさりげない日常のなんということのない出来事を書き止めていた。なのになぜか次々と読みたくなる。ストーリーがある訳はない。むしろ、同じことの繰り返しが多い。例えば、ツグミが来て庭に出しておいた脂身をつつく。それをヒヨドリが邪険に追い払う。メジロが来る。ツグミが来る。毎日のように繰り返される小鳥たちの生態などです。これは見事な今流でいえば「ブログ」ですね。何だかKISASのブログのお手本にしたいようなものでした。

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