2012年5月14日月曜日

佐々木譲:「警官の紋章」

佐々木譲の北海道警察シリーズはもう何冊目になるでしょうか?この本が最後かもしれません。大体時系列的に読み進むことができました。悪をただす警察というところは悪と常に密着して悪を追いかけていくうちに、自分が悪のとりこになっていく怖さ、それに輪をかけて組織の中では功名心からくるでっち上げ事件ねつ造工作、いつの間にか育つ身内意識、いろんなものが渦巻いているのでしょうね。このような字句を重ねていくと、最近起こっている本当にあった事件がすぐに頭に思い浮かびますね。本書では現場の警官がその誇り(紋章)にかけて、警察幹部のおとり捜査、事件ねつ造~取り締まり実績アップへと進む警察庁エリートの罪を暴いていくお話でした。

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