2014年3月1日土曜日

なかにし礼:「赤い月」(上)

なかにし礼の自らの体験を基に書かれた自伝的長編小説。上巻は昭和20年8月9日、ソ連軍が突如満州に攻め込んできた。牡丹江で酒造業を営んでいた森田家。大成功を収めた絶頂からいきなり奈落の底に転落。2人の子供と女中たちと共に牡丹江を脱出する森田波子の逃避行と満州に故郷小樽から飛び出した経過が綴られている。波乱万丈のお話だ。満州の荒野に落ちる夕陽の凄さを描いてはいるが、表題となった「赤い月」の由縁はまだ判らない。

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