2014年8月27日水曜日
恩田陸:「夜のピクニック」
恩田陸というと何となくSFっぽい作風という印象だったが、図書館でふと手に取ったとき、高校生らしい人物の会話が目に飛び込んできて、昔懐かしい自分の青春時代と重ね合わせてみるのも良いかと借りてきました。読み始めてすぐに、ご近所のY先生の甲府第一高等学校の100km遠足の話と重なり合いました。Y先生のブログで良く取り上げられる題材の1つです。また、描かれる遠足の中の風景には海辺を歩き、日没を見るシ-ンがあってこれは日本海ではないか?自分の故郷の高校でこれと同じ100km遠足をやれば必ず内灘の広い広い砂丘をコースに取り入れるに違いないと考えたり結構楽しく読みました。吉川英治新人賞や最近はやりの本屋さん大賞も第2回の受賞を得ているよく読まれている本のようでした。途中で謎の少年が出てきたのでまた幽霊ものか、ファンタジーへと流れていくのかと思ったら意外にも真面目に青春群像の哀歓を描いていて爽やかな作品でした。主人公はクラスメイトに異母兄弟をもつ、シングルマザーの1人娘。異母兄弟との反目、共感、親をめぐる想い、格闘。100㎞の遠足の中で2人が会話を持つまでに至る。高校時代のこの巡り合いの中で果たさなかったら一生すれ違ってしまうかもしれない、それではいけないのではないか、このままで高校生活を終わらせてはならない、それが彼女のこの遠足に賭ける決意だったのだ。
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吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」
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