2015年7月21日火曜日
北村薫:「八月の六日間」
昔、この作家の小説で落語家円紫とお友達で次々と何気ない街角の不思議の裏に隠されている謎を解き明かす女子大生がいた。その女子大生は卒業後出版業界に就職する。その後10数年たって、今やアラフォー、押しも押されぬベテラン編集者になっている。近年山を覚えた。山女デビューである。単独行が好きで年に数回仕事の合間を見計らって出掛ける。そして副編集長から編集長へと順調に出世の階段を上っていく。この本はそうした山旅をベースにして、働く独身女性の心の動きや仕事の屈託のあれこれを書き残すエッセイ仕立ての掌編を5編まとめている。自分も歩いたことのある北アルプスの燕岳~槍ヶ岳縦走、蝶ヶ岳から常念~燕岳縦走、冬の裏磐梯林間ウォーキング、5月の八ヶ岳高見石コース、最後の8月の6日間は富山の薬師岳から三俣蓮華、野口五郎岳、そして鏡池から新穂高温泉に下るコースなど、行っていないところもあるがその近辺は歩いているそんな土地勘もあり楽しく読めた。主人公が雑誌編集者であるだけに得意のいろんな本を抱えて山に向かう。その本選びなどで自分には未知の新たな本への誘いも楽しみの一つだ。今回は西村美佐子の詩集「青の風船」と中島敦辺りが記憶に残った。女性の心理描写がかなり多い。本当にこう動くのだろうか?本物の女性に聞いてみたくなる。
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吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」
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