2015年11月18日水曜日
池波正太郎:「男のリズム」
池波正太郎という小説家の作品は実は読んだことがなかった。改めてこの人の残した作品集を眺めてみると、テレビ番組でよく目にした「鬼平犯科帳」、「剣客商売」、「仕掛人・藤枝梅安」などの著作がずらりと並んでいるが、どれとして続けて観たものもない。勿論、読んだこともない。何故だか手に取ったこともなかった。サラリーマン時代同僚が昼食などの時に話題にしていたので名前だけはよく知っていた。食通だったらしいことも何かで小耳に挟んでいた。銀座や浅草などの老舗に出入りしていたようだ。今回は本のタイトルに惹かれて読みだした。50歳代の10年ほどの間、小説「現代」に連載していたエッセイ集だった。この中では自分が時代遅れになったというか、時代は変わってしまった、と盛んに嘆いている。因みにこのエッセイ集を出版したのは池波正太郎が60歳代に突入してからのこと、1986年初版発行とあった。はしがきを書いたのは1,2年前とする1985年頃。年表を調べてみると1923年生まれ、1990年5月没、67歳とあった。だから62,3歳のころにはしがきを書いたことになる。前年の1989年昭和天皇崩御で時代は平成に変わるのだがそのことに全く触れていないのでまだ昭和の時に書いていたのではないだろうか。考えてみると丁度、昭和を生き通した人生だったようだ。この50歳代の時の時代やその風潮を評論するスタンスがなんだか今の自分の世の中を見るスタンスと似ていなくもない。日本人の長寿化を反映しているようにも感じる。人間、それも大人の考え方、身の振る舞い方が自分の若いときに比べるとどんどん子供っぽくなったと盛んに嘆くところなど共感を覚える。時代を受け止める感性には所々、違和感を感じる部分もあったが概ね、そんなところかな?とも思い読み終わった。
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