2016年12月12日月曜日

映画:この世界の片隅に

今大評判になっている映画、物見高い東京では月曜の午後一番で立ち見が出るほどの大ブレークだった。13:10からの上映に12:50着では危ないかな?との予感通り残り座席は前列正面と3列目に2席の計8席だった。今日は同期生の懇親会が17:30からなのでその前に見ておこうと思い立ってのお出かけでした。悲しくて悲しくてという聞き覚えのある歌声とともにキャスティングの文字が流れ出した。最初にノン、この名前こそかの朝ドラのジェジェジェで一躍有名なった能年玲奈が改名しての再スタートデビューを告げるものでもあって、このアニメ映画の主人公すずさんの声優を務めたのだ。素朴な声が主人公の性格をそっくりそのままの感じで表現していて耳に快い。広島弁の多少分かりにくいところもしっかり伝えてくる。あまちゃんの時は東北弁だったがうまいものだ。広島の被曝から終戦、そして復興へのドサクサまでのんびりした昭和10年ごろからの10年強を日何も知らない市井の子供時代から18で呉に嫁ぎ、嫁ぎ先での苦労とその中で健気に生きる女性の目でどんどん悪くなっていく生活環境を克明に描いて観客に当時の庶民がどうしてこんな苦労をさせられて行ったのかを想像させていくストーリー展開も憎い。この素朴な疑問を醸し出して行く上ではアニメほど的確な手段はないかもしれない。ただ前評判が大きかったためか、まともに褒めたりするのもどうかなという気になるところは仕方がないか!

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