2017年1月8日日曜日

リゾーム=rhizome

伝統的に西洋の形而上学はある絶対的な一つのものから展開していくツリーのモデルであるのに対し、中心も始まりも終わりもなく、多方に錯綜するノマド的なリゾームのモデルを提唱。体系を作り上げそれに組みこまれないものを排除してきた西洋哲学に反抗し、リゾーム(地下茎、根茎)をモデルに発想の転換をさせるところにある。(Wikipedia)
トランプ現象を解説する数多の記事の中で、なる程と思わせる解説がこれに当てはめて解説している。その理解した一部をメモしておく。日経ビジネスの記事で書き手は池田 信太朗氏、日経ビジネスオンライン編集長。この人の見方はインターネットの利用形態の分類と人々の感覚、理解など理性や完成といったものとの特性の組み合わせを分析していて興味深かった。要するに二つの路線を対抗的に書くと、
  クリントン陣営             トランプ陣営
   理屈・理念               感情・感性
自由貿易が国を豊かにする     周囲の国を屈服させて偉大な国家を取り戻そう
 チェンジ・変革           あなたは何も変えなくても良い
   TPP                  アメリカ第一主義
上から目線的理念、主義を説く   野蛮だが力強く、郷土愛・家族愛など感情に働きかける
  書き言葉路線(理論的)       話し言葉路線(感情的)
   ツリー構造型           リゾーム型(地下茎型)
Googleの検索技術          FacebookやTwitterなどのSNS技術
インターネットで知を体系的に集積   インターネットで時々のノイズ的な感想、肉声を集積
  (AI技術へ)            (チェーンメール的、肉体に直接的に働きかける)

スマホ時代のインターネット技術がもたらす恐ろしさを見せつけられている。我々にそれに冷静に向き合える手段はあるのか?原理主義やラディカルな言動が中道・穏健な理性派を圧倒することは過去の歴史が証明している。

0 件のコメント:

コメントを投稿

吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」

 横道世之介シリーズの完結編であることはタイトルから想像がつく。これは新聞の連載で読んだものである。と言っても細切れで読んだわけではない。というのは私は新聞のデジタル版の購読者なので、こういう連載小説はHPのアーカイブスのようなところに全部保管されているのでまとめ読みが可能なので...