先頃読んだ「始まりの木」の読みやすさと広がる世界の爽やかさに惹かれて、彼のデビュー作「神様のカルテ」シリーズを暫く読み進めることにした。その第1弾が「神様のカルテ0」だ。ゼロとあるので最初この本を書いたのだろうと狙いを定めて予約しておいた本が届いた。
舞台は松本、品の大学医学部院生の「有明寮」が舞台だ。新藤達也、栗原一止、砂山次郎、草木まどか、如月千夏、楠田重正といったメンバーの青春群像劇。高知出身で愛読書が夏目漱石と分かりやすい。6年の既定の卒業を目前に控え試験で忙しい。卒業試験のほかに医者になるための必須の関門である国家試験もある。そしてその後の進路を決める謂わば就職試験に相当するものが控えているのでみんなそれぞれナーバス。地元の中核病院、本庄病院を狙っているのは栗原一止。新藤達也が主人公かと思ったら栗原一止が主人公だった。そして研修医として本庄病院で試練を受け続ける1年目。良き指導医に恵まれて一人の医者へと脱皮していく様子が生き生きと描かれていく。最終章でいきなり北アルプスの冬山登山が出てきて些か唐突、ここに登場するうら若き女流写真家、片島榛名。栗原一止のフィアンセらしい。大学を卒業して数年が経ったようだ。
続いて届くであろう「神様のカルテ」、「神様のカルテ2」ではどんな展開が描かれているのだろう?連休中の楽しみにしよう。
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