2022年3月8日火曜日

吉田修一:「続横道世之介」

 前作が大学入学から1年を描いた、その続編は5年掛かって大学は卒業したものの、世の中は就職氷河期に突入していて、どこにも就職口がない。エントリーしても落ち続ける世之介の姿だった。ここでも1年を描きながら筆は先々のことにも自由に飛んでいく。飄々と生きる善意の塊のようであり、時に流され続けていく世之介を描いている。色んな人との出会いの中で、愛すべき世之介は人を癒し、いつの間にか消えていく。そして人は人生の節目節目でかってであった横道世之介のことをふっと思い出すのだ。


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吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」

 横道世之介シリーズの完結編であることはタイトルから想像がつく。これは新聞の連載で読んだものである。と言っても細切れで読んだわけではない。というのは私は新聞のデジタル版の購読者なので、こういう連載小説はHPのアーカイブスのようなところに全部保管されているのでまとめ読みが可能なので...