2022年6月1日水曜日

鎌倉便り:川喜多映画記念館

以前大船には大きな松竹の映画撮影所があった。「キネマの天地」にその様子が描かれているはずだ。残念ながらまだ見ていない。鎌倉に来て、映画館がないなぁとちょっと寂しい思いをしていたところ、観光案内書で「川喜多映画記念館」の存在を知った。川喜多といえばあの川喜多かしこの名前がひらめいた。
川喜多映画記念館、4月7日

ご主人が川喜多長政氏といい、東和商事を設立しヨーロッパの映画作品を数多く紹介した有名な映画配給会社だった。また東宝の社長もやられたはずだ。川喜多かしこはその夫人で「禁じられた遊び」などのヨーロッパ映画を日本に紹介したことで大きな貢献をし、世界各国の映画祭の審査員をいくつもされていた。川喜多夫妻は鎌倉に住んでいて没後、その旧居と広大な敷地を鎌倉市に寄贈され、その一角に「川喜多映画記念館」を建てて、縁の深い松竹や東宝、所蔵している海外のフィルムを毎月数本公開できるミニシアターも付属している。早速この会員に入会した。先日は小津安二郎の「秋日和」、昨日は「東京ウインドオーケストラ」(坂下雄一郎監督、2017年)を観てきた。外に回ると広い庭園の上の方に日本家屋があり、道路側に映画記念館が建っていることが分かる。梅雨の前触れのような小雨模様の映画記念館の植え込みには数種のアジサイが植えられ、3分咲き程度で、この時期らしいしっとりとした雰囲気を醸し出していた。
桜の頃の川喜多映画記念館の奥に建つ旧宅、4月7日

アジサイの植え込みが美しい。5月31日撮影


3 件のコメント:

  1. わぁ、ステキですねぇ。
    多分、4年前、アメリカ映画マイケルムーア監督の「華氏119」を見たのが最後、最近はほとんど映画を見に行ったことがありません。
    「禁じられた遊び」は大昔に見ましたが、ほとんど中身は覚えていません。
    お近くにこのようにすばらしいミニシアターがあって、毎月数本の映画鑑賞ができるなんて、とても羨ましいです。

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  2. そうですね。映画が最大の娯楽だったのは自分の中では1950年~70年頃、高校生から大学生頃だったと思います。ローマの休日とかヒッチコックの作品、大型画面、カラー化してからはベンハーとか十戒なんていうタイトルが思い出されます。アラビアのロレンス、ひまわり(今のウクライナのひまわり畑が印象的)なども懐かしい映画として思い出します。

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  3. 映画は1950年~60年頃が最盛期だったですね。禁じられた遊びや苦い米、鉄道員、それからひまわり(ウクライナの広大なひまわり畑が印象的)などのイタリア映画、七人の侍などの黒沢作品を思い益します。それに忘れられないのは「ローマの休日」のオードリー・ヘップバーンの愛くるしさなど。大型画面カラー化が始まってベンハーとか十戒などもショックを受けた覚えがあります。アラビアのロレンスも面白かった。古き良き時代の思い出ですね。

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