2022年9月13日火曜日

鎌倉だより:白露巳日の「大祭」(今年は9月13日)

毎日の散歩コースになっている銭洗い弁財天、正式には銭洗弁財天宇賀福神社というのだそうだが、言い伝えでは源頼朝が「巳の年・巳の月・巳の日」に見た「夢のお告げ」によって、宇賀福神を祀ったことがその始まりと言われています。だからと言われてもそれ以上説明できませんがそういう訳で、9月の白露巳日は「大祭」が行われるのだそうです。朝の散歩に行ったらいつも7時をすぎないとご出勤されない係の人たちが大勢で掃除やら提灯飾りやら、忙しく立ち働いているのでびっくりしました。

平生はない左右の大きな提灯

帰りに入り口で落ち葉を掃いている話しかけそうな係のおじさんがいたので「今日は何かあるのですか?」とそぅと聞いてみて、上のことを知ったのです。鎌倉神楽というのが11時ごろから奉納されますよ、と教えてくれました。ここの神楽は神官が舞うのが特徴ですと言われ、これを見逃す手はないと思い、10時過ぎには再度、銭洗い弁天に向かいました。

準備の整った奉納会場

11時きっかりに奉納が始まりました。最初に神主からも説明がありましたが、本当に素朴に神官が神様に祈りを捧げるという気持ちがその神楽の所作によく表れていました。古来には24種の舞があったそうですが、今伝承されているのはそのうち12の舞だそうです。今日、銭洗い弁財天で奉納されたのは2種でした。その前にお祓いの御幣に神の意を受ける舞など2種があって、合計4つの舞を見ることができました。

邪を矢で射ている神楽

PRもできていないので観客も少なく、いかにもローカルな雰囲気で行われていました。良いものを見せて頂きました。



2022年9月7日水曜日

鎌倉だより:海蔵寺(8月31日)

 夏の暑さも一段落したと思ったら、またもや猛暑が帰ってきた。歩きも考えたが暑さに無駄に抵抗しても仕方がないので車で行ってきた。予てから予定していた古刹、海蔵寺という寺の名前が何となく魅力的である。鎌倉幕府滅亡時に焼失して、後に1394年、足利氏満の命で足利氏定の再建と伝えられる建長寺派の禅寺だそうだ。「底抜けの井」とか「十六の井」とかがある水の寺だ。鎌倉らしい扇ガ谷の一番奥に静かに佇んでいた。 

山門前にはもうすぐ萩が赤い花を付けて覆いつくしそう。

ムラサキシキブが可愛い

境内から本堂を望む

本堂の薬師如来

十六井への入り口

底抜け井(井戸の底が抜けているのではなく、水を汲む手桶の底が抜けたということで解脱を意味するとの解説があった。

本堂の裏手にある禅宗の庭がよく整備されていて素晴らしそうだったが非公開で残念!

吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」

 横道世之介シリーズの完結編であることはタイトルから想像がつく。これは新聞の連載で読んだものである。と言っても細切れで読んだわけではない。というのは私は新聞のデジタル版の購読者なので、こういう連載小説はHPのアーカイブスのようなところに全部保管されているのでまとめ読みが可能なので...