2010年2月11日木曜日

葉室 麟:「秋月記」

「秋月」という地名は九州のどこか、福岡県か大分県あたり?
この小さな藩、秋月藩は福岡藩初代の黒田長政の遺言によって5万石で分知されてできた小藩なのだそうだ。本藩の福岡藩の圧力に遭いながら江戸時代をつぶされることなく生き延びた。その苦闘を通して主人公、吉田(養子になって間)与四郎が気の弱い少年が色んな経験を通して強くなっていく姿を描いている。人物描写もよくできていると思った。文句なく一級の作品だと感じた。面白かった。

秋月は今、大分県池田市秋月というのだそうだ。古い城下町としてかなりの遺構が残っているそうだ。行って今も残るという石橋を見たいものだ。やはり紅葉の頃が良いのだろう・・・。

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