2011年3月12日土曜日

東北地方太平洋沖地震

大変な地震が起きたものです。そして東京電力福島原発の異常な状況が刻々報道されていてこれから何が起きるか、まるで第2幕が幕開けしそうな気配です。ここでスリーマイルアイランドやチェルノブイリの再現が起きたらと考えるとゾッとします。その可能性が何十%かあるのではないでしょうか?その昔、といっても40年ほど前に、今はもう原発の廃却処理をどうするのかという研究材料になっている東海村の日本初の原発で安全棒の自動挿入装置の設計をした時のことを思い出しました。何かあったときに燃料棒の間に核分裂を抑制する制御棒を自動的に落下させて核分裂の暴走を防止する装置でした。それはフェイルセイフの考え方を徹底的に使って設計したものの、数年の間は時折、思い出してはあれで大丈夫だったのかな・・・と思い返したものでした。電流を入り切りするスイッチに物理的な接点を持ったスイッチと当時ようやく実用化されてきた半導体スイッチとを併用したのも思い出です。今はもう使われていないということだけでホッとしてしまいます。異常状況を想定したテスト条件の設定などなど、本当に手探り設計でした。今回の状況を報道から推定すると、冷却系の電源やポンプなどに問題が起きているようです。平常時であれば多分何の問題もなく動くものなのでしょうが、異常時にもきちんと動作するものを設計するということは大変なシミュレーションを必要とするものだと思います。設計者側に立って弁護していると取られると心外です。信頼できる設計でできていることを祈りたいです。

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