2011年4月22日金曜日

USAの底力

「友達作戦」に助けられることの大きさに改めて感慨を覚えませんか?この感慨は極めて情緒的で説得性に欠けるとは重々承知ですので、あまり正当性を主張できませんが、思い当たることはあると思います。
1つには持てる底力の大きさです。それは物量面だけではなく、実行力というか実行に移すだけの情報収集力とその分析力に裏付けられた行動力にです。福島原発事故への対処はこれはもう「戦争」と変わりませんでしたね。いくさの仕方が理にかなっているように思えました。「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」ですよね。東電や政府の事故対応力には大変な心もとなさを感じます。前にも書きましたが、例えば必死で原発内で働いている現場の技術者や作業の方々は正に戦争で言えば「兵隊さん」です。この人たちを粗末に扱って省みない態度。これ一つ取って見ても、本当に戦に勝つための手を尽くしているとはとてもいえませんね。兵を半ば使い捨てるような態度。何とか英雄が出てきて身を犠牲にしてでも救ってくれといった態度。こんな体質では何事にも大きな成果を期待することは無理なのではないでしょうか?あらゆる事態に対して「英雄」や「カリスマさん」は要らないのです。当たり前のように手順を踏んで淡々と事故を沈静化させれば良いのです。野球でいえば、トリッキーなファインプレーではなく、体の真正面まで走って処理するのが基本でしょう。

ここまで書いてきて、そういえば前に評判の良かったテレビ番組「プロジェクトX」のことを思い出しましたが、あそこでも劣悪な開発環境の中で、いかに創意工夫したか、は十分語られていましたが、その中でも個人やチームの努力に依存するばかりで、組織として本当に機能して新製品が開発されていったケースはあまり紹介されなかったような気がしました。日本人というのは研究や開発といった前例のないこと、未知なることへの取り組みは本当に不得意な民族のような気がします。日本人は個人プレーより組織プレーに長けているというのもどうもウソのような気がします。

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