2012年6月14日木曜日
宮部みゆき:「日暮らし」上
手慣れた江戸のとある町廻り同心平四郎と鉄瓶長屋のその後が展開されている。お馴染みの登場人物が出てきてそれぞれの人生を歩んでいく。その中で秘められた謎が些細な事件の中から少しずつ解き明かされていく。この展開の具合が実に憎たらしいほどのテンポで進んでいく。ここまでで植木職人である長助が日本橋の大商人の隠し子であり、実の母親が死んだことになっていたのが、段々に事の詳細が明らかになってきて、実は正妻の嫉妬を恐れていた主人が「あることで正妻が実の母親を殺しかけた事件が起きて、それを利用して実の母親を密かに匿っておき、世間は勿論、家内・従業員には生来奔放な性格でどこかに誰かと出奔した」という架空の設定の下に色んな嘘の事実を重ねてあった。その架空の事実が少しずつ綻んでいくのです。この運びが絶妙なのです。下巻が楽しみです。図書館からの貸し出し準備、OKの連絡が待ち遠しい。
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吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」
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