2012年7月5日木曜日
ジェイミー・フォード:「あの日、パナマホテルで」
久し振りに感動をもって読み終えました。アメリカでは、120万部を売るという記録的なヒット作品です。ニューヨークタイムスのベストセラーリストに100週以上の連続ランクインしたとのことです。こんな触れ込みでしたが内容がシアトル在住の日系人の第2次大戦時の強制収容という悲惨な歴史を下敷きにして、日系2世のケイコ・オカダと中国系2世のヘンリー・リーとのみずみずしい初恋の物語でした。日本の侵略戦争が中国大陸から日米開戦へと進み、日系人たちだけが強制収容所に収監されるという差別的な迫害の歴史が進行していく中で、2人の幼い恋が中国人街と日本人町との境界に立つ「パナマホテル」の地下室に象徴的に閉じ込められ、戦後40数年後に発見される。物語は開戦の1942年とパナマホテルで遺留品が発見された1986年とを交差させながら進みます。アイダホ州のミニドカ収容所という場所が出てきます。最後に会いに行った所です。荒涼とした不毛の地だったのですね。このような特殊な条件下の物語も現在の日本とアメリカの関係を考えると不思議でもあり、現在のような良好な関係であるからこそこの本がそんなにも売れたのかなぁ?という気もしました。アメリカという国の懐の深さも感じさせてくれます。良い本に巡り合いました。確か、今年の初めごろの日経新聞の書評欄で見つけた本でした。
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