2012年7月5日木曜日

ジェイミー・フォード:「あの日、パナマホテルで」(続)

作者のあとがきと翻訳者のあとがきを読んで、改めてシアトルという街を考えてみました。この奇跡ともいうべき「パナマホテルの地下室の遺留品」発見の裏にはこのホテルを買い取ったアメリカ女性実業家ジャン・ジョンセン(作中ではパルミラ・ペディソン)のこのホテルを残したいという強い願いがあったからなのです。いまではかっての日本人町は跡形もないらしいのですが、このホテルではその遺留品が展示されているのだそうです。そしてここのティー「ライチティー」がお薦めとのこと(作者からのコメント)

今日では、シアトルといえば日本人にとっては「巨大なアジア食品スーパー宇和島屋のデリでお弁当をテイクアウトし、イチローの応援に行く」のが1番の観光コースらしいのですが、この「パナマホテルからかっての日本人町を辿る」ツアーコースもあるらしいのです。自分の中のシアトルというのは、マイクロソフトの本社があり、スターバックス発祥の地だというところでしたが、アメリカで行ってみたい場所のトップにノミネートしたくなりました。翻訳者の前田一平さんの紹介された日系アメリカ文学(ジョン・オカダ「ノー・ノー・ボーイ」とモニカ・ソネ「二世娘」)も是非読んでみたいと思っています。どうせシアトルに行くならイチローが活躍している時に行きたいですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿

吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」

 横道世之介シリーズの完結編であることはタイトルから想像がつく。これは新聞の連載で読んだものである。と言っても細切れで読んだわけではない。というのは私は新聞のデジタル版の購読者なので、こういう連載小説はHPのアーカイブスのようなところに全部保管されているのでまとめ読みが可能なので...