2012年8月9日木曜日

佐伯泰英:「黙契」(交代寄合伊那衆異聞)

この流行作家は文庫本に特化して出版を続け、売れに売れている時代小説作家ですね。本人が語るエピソードに、ある出版社員から「あなたに残された道は官能ものか時代ものしかない」と云われたとか。NHK連続テレビドラマでも、「居眠り磐音」が目下放映中ですね。以前、「鎌倉河岸捕り物控」を何冊も読んだものです。久しぶりに手に取りました。この暑い夏を乗り切るのに、読み易いこんな本がお薦めなような気がして手に取りました。交代寄合伊那衆異聞シリーズはすでに8冊も出ているらしいのです。今回の「黙契」はその中でもその8番目です。勝海舟や竜馬の「長崎海軍伝習所」が出てきたり、やはり長崎を舞台にして薩摩藩などとの密貿易で巨万の富を築いたイギリスの政商「マセソン商会」などがでてきて賑やかなこと。この人の本はシリーズ物が多いのでついつい次々と読んでしまうのでしょうね。

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