この本の所在は2012年の「本屋大賞」にノミネートされたことで知ったようです。随分前に図書館に依頼しておいたものが手元に届いたのです。作者の三上さんも初めて聞く名前でした。文庫本向けの描き下ろしと云うのも最近の一つの流れとして出来上がってきて既成の文壇とかとは無縁で、色んなルートができてきた表れですね。ライトミステリーという分類があるのかどうか知りませんが日常の些細なことから謎を解き明かしていく形の読み物です。以前に読んだ北村 薫の小説と似た題材の切り取り方でした。この作品では北鎌倉にある古書店を舞台にして本好きですが極端な恥ずかしがり屋の女主人栞子が無類の推理力を発揮して謎を解き明かしていきます。取り上げているのがいわゆる価値のある古書をめぐるお話で第1話は漱石の「それから」、第4話が太宰治の「晩年」という短編集です。第2話、第3話は知らない本です。4話を通して話がつながり栞子さんの身に及ぶ危機が解決を見るという構成になっていて読ませます。どうやら続編が出ているようですので早速、調べて申し込んでおこうと思いました。丁度夏向きです。
因みに、ビブリオという言葉はギリシャ語が語源らしい。バイブルの語源になっているようですが広く、「本」全般を指す時に使われるようですね。
2013年7月14日日曜日
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