2013年7月7日日曜日

土門拳:「古寺巡礼」

新国立美術館の帰り、ミッドタウンの中に時々覗くキャノンの写真展示ホールがあります。今回も立ち寄ってみますと、土門拳の昔の大作「古寺巡礼」をデジタル化した復刻版での展示会をやっていました。これは見逃すわけにはいきません。昔この数点は見たこともありますし、テレビで晩年の土門がお弟子さんに助けられながら撮影しているところをドキュメントで観たこともあります。それらを思い出しながら次々と大作を見て回る至福の時を過ごすことができました。対象を真正面から見つめ、隅々まで焦点がばっちり決まった写真は本当に迫力があります。また、その写真に添えられる短い文章が素晴らしい。愛してやまない奈良の仏像たちに感謝する気持ちが短い文章の中から溢れ出て読む我々に伝わってきました。こういう企画が行われているとは知らずに通りかかったのは幸運でした。

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