2014年9月21日日曜日
上橋菜穂子:「天と地の守り人」
先頃(2014年4月)、国際アンデルセン賞作家賞を受賞された方、全然知りませんでしたのでどんな本を書くのかな?と図書館に予約を入れて置いたら到着しました。実のところ、予約を入れる段階で沢山のシリーズものがあるのに驚きました。どれが評価されたのか分からないまま、選んだのがこの本でした。3部からなる長編の第1部「ロタ王国編」。国の名前も場所も言葉も架空で、お金や距離などの表示も独自の単位を用いた架空の世界でのお話、国と国との争い、人間模様など凡そ、おとぎ話とは思えないほど複雑で愛憎が交差するお話で、小学上級以上、中学程度以上を対象にしたものでしょうか?大人でも十分楽しめる話ではあるのですが、いまいちと込めないまま終わりました。その本の後書きの後に児童文学の佐藤多佳子、荻原規子との鼎談が掲載されていました。この鼎談は3.11のあの東日本大震災の翌日に計画されていたものが地震で延期になり3週間後に実現したものでした。その鼎談の中で実は、この本がもっと大きなシーリーズの中の1つであることが判ったのです。「守り人シリーズ」全体が大きな流れでその最後のシリーズがこの本らしいのです。読み方としては「精霊の守り人」から入っていかないと登場人物の相互関係が判らないまま読み進めなくてはならない、ということが判ったのでした。後の祭り。上橋さんはどうやら茨城に住んでいるらしく、そこで被災し、この地震の恐ろしさを直感できたということでした。「この世の物事はすべて繋がっている」という観念が上橋さんの世界観の根底にあるようです。そこから色んなファンタジスティクなイメージがわきあがってくるようです。上橋さんは文化人類学でオーストラリアのアボロジニと生活を共にし世界観が変わったと依然読んだ新聞に書かれていましたがそういう所から神秘な世界観を持つようになったのかもしれません。最初に戻って読んでみるか、しばらく期間を置くか、一寸考えてみたいと思います。
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