金沢ブームはまだ健在のようだった。北陸新幹線が開通したのが去年の3月14日なので丁度1年を過ぎたところ。去年もこの時期に金沢に来たのだった。駅頭の混雑は去年のそれとほとんど変わらない。新幹線ブーム健在なりといった感あり。外国人の数も目立って多いような気がする。北風が強く冷たいが、その分快晴の青空が駅頭に拡がっていた。少し駅から離れて撮ったので目立たないが、人と車がごった返していた。桜の蕾も固く身をすくめたままだった。
故郷の訛り懐かし停車場の・・・、とまでは言わないが金沢弁は懐かしい。だが気持ちの切り替えができていないと、すうっ、と方言は口に出せないものだ。例えばタクシーに乗っても、タイミングよくここで生まれ育ったのだと言い出せないことがある。一旦、タイミングが狂うと運転手の喋る金沢の方言はすべて分るのだが、それに相槌を打つのに困る。金沢弁で答えればよいのだがそれがスムースに出てこない。というより出せないといった方が正しいかもしれない。気恥ずかしいようなこそばゆいようなエトランゼ感覚に襲われる。よほど慣れてくると出てくるようになるがタクシーに乗っている時間は、金沢という土地、空気に馴染むにはあまりにも短い。それくらいコンパクトな街なのだ。幼友達と会えば、瞬時にして金沢人の世界に戻れるのだが・・・。