今日、2016.6.23(イギリス時間)は今世紀の歴史に残る日になるかもしれない。イギリスが国民投票で「EUからの離脱」を選択したのだ。
離脱派が残留派を上回るという世論調査も出て、ありうるかもしれないとは思いながらも半信半疑だったのがテールイベントという言葉で表現されている。シッポの方の出来事即ち、日本流での表現なら「想定外」ということになる。残留派で活発に活動していた女性下院議員のコックス議員の射殺事件でイギリス国民も冷静さを取り戻して結局は残留に落ち着くのではないかという楽観論も潰えた。国民投票の結果がでても、政府がEUに届け出てから離脱に向けた協議が始まり2年かけて離脱協定を締結するのだそうだ。2年が4年になることもありうる。その間、幾多の紆余曲折があるのだろう。その間にはEUそのものの瓦解まで見えてくる。これからの混迷した世界が見えてくる。元々EUという概念が理想主義的だと思う。経済力のあまりにも違う国が寄り集まって同一通貨の経済圏を作ること自体に無理がある。ある種の社会主義的な国家連合だからだ。弱者が居直る構図は傍目から見ても長続きするとは思えない。中国が国家権力で押さえつけていても綻びを抑えられないように、そうした力を行使できないEUがいづれれ瓦解することは避けられないが、それがイギリスから始まるとは想定外だった。
ロシアのプーチンがウクライナからクリミア半島を強奪し、北朝鮮では国連が何を言おうとミサイルと核開発を止めず、中国は自己の力を示すために南沙諸島を占拠し、ISなどのイスラム過激派も好き放題の暴虐を繰り返す。そしてアメリカではトランプ候補がアメリカ一国主義を高らかに謳い上げる。圧倒的な強者が居なくなると世界は混沌として来る。単純な「一国主義」=「自分だけ良ければほかは遠うなっても構わない」=無責任時代、経済が世界規模でつながっているICTのこの時代にこの選択はありえない筈なのだが・・・。
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