2019年4月1日月曜日

新元号:「令和」

私にとっては、しばらくの間の付き合いでしかないのだろうが、この元号を聞いて素直に良いひびきには思えなかった。テレビでは皆さん異口同音に「素晴らしい」、「穏やかで平和になって」、というような感想が軒を並べていた。石破氏が「命令」の令を思い出すのでどうかなぁ、という率直な感想を漏らしたようだが同感である。元々自分は和暦不要論者ですが付き合わされる以上は良いイメージのものであってほしいが、「令」という字を含む熟語を調べると、あまり手放しで良いといえるような前向き、勇気付けられるような、あるいは政府が説明するような、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ、という意味の感じられるものは出てこない。でてくるのは「命令」、「指令」、「司令」、「戒厳令」、「巧言令色少なし仁」。「令嬢」というのがあって一寸ホッとしたりするが、概ね、上からのお達しに従っていれば場は和む、平和に事は進む、というようなことでいかにも安倍首相の好きそうな言葉ばかりが頭に浮かぶ。これは私だけの妄想だろうなぁ、と思って目をつぶる。

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