先日読んだ「本日はお日柄もよく」とは打って変わって本格的な歴史的な画家アンリ・ルソーの作品を巡るミステリー仕立ての力作で、一気に読ませる作者の筆力や絵画史への造詣の深さを感じさせる作品だった。誰でも一度は目にしたことがあるルソーの名作「夢」に類似の「夢をみた」という作品があるという。その真贋を世界的な研究者二人に鑑定させるという設定、そこに登場するルソーの8章からなる物語を毎日1章ずつ読んでその結果を基に最終日に鑑定結果を競わせるという趣向は面白かった。またルソーの物語そのものもとても面白く、当時のモダニズムの激流が伝わってきた。文句なく面白かった。他にもこうした絵画物があるらしくそれらも読んでみたくなった。
2021年6月13日日曜日
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吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」
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