不定期に公開されている吉屋信子邸も長谷の近くにある。長谷寺や日本文学館のすぐ近くにある。コロナ禍で申し込み制になっていて10人、1時間限定/回だった。どんなに人が集まるのかと思ったら、申し込んだ時間帯がお昼時に掛かったからか自分の他にあと一人だけという寂しさだったが、のんびりと長閑なひと時を過ごすことができた。
敷石を渡り母屋へのアプローチ
この建物は古い建物を今風に言えばリニューアルしたもので建築設計家の吉田五十八が手掛けたものだ。この人は洋式の生活と両立できる数寄屋建築を創案し、旧歌舞伎座や吉田茂邸などを手掛けたことで知られている。施主の吉屋信子は戦前の鎌倉、その後東京の牛込、鎌倉の長谷と三度、この吉田五十八に設計施工を依頼し、この長谷の「奈良の尼寺」(施主の希望)のような住まいが終の棲家となった。建物は元々のものを10m奥の山側に移動させて屋根なども元のまま使い、内装を全面的に吉田五十八が手を加えた形になっている。肘木門
門と塀、それに肘木門は数寄屋風で植え込みを内側にしつらえて母屋が直接見えないように工夫されている。
0 件のコメント:
コメントを投稿