1822年から3年にかけてのその後の登場人物たちのその後である。
女料理人澪の去ったその後の「つる屋」の話。4年の月日を経て大坂に戻って店を開いた澪のところに様子を見に行きたくて仕方がない。
澪を愛しながら料理人の道に進むため、自ら身を引いた御膳奉行の小野寺数馬、格上の大目付から妻由緒を迎え、穏やかなしかし不思議な夫婦として平穏無事?相変わらず料理下手の叔母早帆から夫にはかって想い人がいたと明かされて気になって仕方がない
晴れて大門を出て、一般人に戻った花魁あさひ大夫は本名の野江に戻って、大阪に戻り、昔、親が開いたような舶来物や豪奢な簪などを商っている。大坂では江戸と違って女名字による店主は認められていないので3年の期間の間に身の上を決めなければならない決断に迫られている。
町医師、源斎と晴れて夫婦となり、今は大坂で「つる屋」をイメージしたような小さな店を長屋の一角に構え、それなりに評価を得て固定客も増えつつある。ここで西の方から今でいうコレラが発生し、当時の医術では到底かなわず、治療法も予防法もわからず、源斎は何とかと踏ん張るも打つ手もなく憔悴しきり、医師としてのプライドも失い、立ち直ることができない。
4つの話のその後談であった。これで「みをつくし」は完結を迎えた。楽しませてもらった。
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