最近のスポーツ界には不可解な**ハラ問題が続出している。その最たる不可解さが2つ続けて起きた。
【一つ目:体操の宮原選手を巡るパワハラコーチ解任、それを弁護する宮原コーチからでた協会側への逆パワハラ告発】
体操の宮原選手を大勢の目の前で平手打ちする専任コーチ、これをコーチ本人も認め解任処分されるまでの経緯は不可解でも何でもなく、日本のスポーツ界に厳然と存在するスポ根(根性を入れて死ぬ気でやれ!)こそが勝利の方程式的訓練法を誇るコーチ、監督勢力への告発だなぁと納得していたのだが、パワハラを受けてきた宮原選手とその親から「コーチへの弁護、このコーチの元でしか選手生活を続けられない」という主旨の記者会見を見てから不可解が始まり、次の会見では「暴力を振るうコーチから離れたがらない宮原選手への高圧的な説得は説得の域を超えたパワハラだ」と逆パワハラ告発を始めて、不可解さは頂点に達した。一体、宮原選手の心中はどうなっているのだろうかと。このことを理解するのに助けとなる投稿をネットで見た。それは「ストックホルム症候群」というもので説明しようとしたものだった。簡単な要約によると「誘拐事件や監禁事件などの被害者が、犯人と長い時間を共にすることにより、犯人に過度の連帯感や好意的な感情を抱く現象。 ストックホルムシンドローム。 1973年にストックホルムで起きた人質立てこもり事件で、人質が犯人に協力する行動を取ったことから付いた名称」というものらしい。真相はどうなのか分からないがなんとなくわかったような気にさせられはする。パワハラの難しさ、深刻さ、解決の難しさが垣間見える。しかし、どう考えてもビンタをするコーチングなどコーチングの範疇には入らないことは確かだ。その反面教師のような事象が、米国で起きた。大坂なおみ選手とコーチ、サーシャ・ベイジンの関係だ。このドイツ人コーチはまだ33歳の若さではじめてのコーチに就任、それまではヒッティングパートナー(単なる選手の打ち合いの相手でコーチングをする立場にはない人)だったのだが名選手のヒッティングパートナーを務めながら、一流のコーチのコーチング技術も学んできていたのだろう。「なおみならできる、少し前向きに考えよう」、「強打は必要ない、しっかり余裕を持って打ち返そう」と励まし続けてきた結果が今回の全米オープンテニス優勝への未知を切り開いたようだ。勿論それ以前に7kgの徹底した減量でしなやかなフットワークを身に付けることも併せておこなったというから見事だ。これがコーチの仕事であろう。しかし、その決勝戦で起きたもう一つの事件も実は大いに不可解だったのだ。
【二つ目:全米オープンテニス決勝でのセリーナ・ウィリアムズ選手がどうしてあれほど審判へ執拗な抗議を繰り返したのか?】
その全米オープンテニス決勝をダイジェストで見ていたのだが、自分のここぞというプレーに倍返しのようなショットを返され、こんな筈ではないのに・・・という思いが自分への怒りへと向かったところまでは理解できるような気がしていたが、審判への八つ当たり、暴言がどんどんエスカレートし、遂に1ゲーム無条件負けのペナルティを受けてしまった。どんな暴言を吐いたのか言葉が聞き取れないのでわからないのだが、どうやら、女性に対する差別だ、セクハラだと審判に抗議していたらしいのだ。さあ、解らなくなりました。何か差別みたいなものがあったのだろうか、それはなんだろう?と。「どうやら、男子選手が自分の吐いた暴言程度のことはよく目にするが容認されている、自分にはなぜそんな厳しい裁定をするのか!」という意味のことを言って怒り狂っていたのだそうだ。(本当かどうかはわからない)それも勝手な理屈だとは思うが、遥洋子はこの2つの事件を対比して独特の解釈(見解?)を加えているのを読んで少し理解が進んだような気がした。遥洋子は男性コーチの暴力に飲まれ、屈服する日本女性と他方、怯まぬセリーナの心の強さ、試合後には涙ぐむ大坂なおみを抱きしめるセリーナに「あんたに惚れた」と書かせたようだ。詳細は「セリーナ、あんたに惚れた」。いささか強引な内容になっているが宮川選手については心理学的な側面からのカウンセリングが必要なほどの長い時間の酷い環境が見えてくるようで恐ろしい。
2018年9月17日月曜日
2018年9月4日火曜日
伊吹有喜(ゆき):「彼方の友へ」
初お目見え。8月に相応しい本だった。
「友よ、最上のものを」
戦中の東京、雑誌づくりに夢と情熱を抱いて――
平成の老人施設でひとりまどろむ佐倉波津子に、
赤いリボンで結ばれた小さな箱が手渡された。
「乙女の友・昭和十三年 新年号附録 長谷川純司 作」。そう印刷された可憐な箱は、70余年の歳月をかけて届けられたものだった――
『彼方の友へ』を読み、モデルが気になった。実業之日本社が明治頃から出版してきた少女向けの雑誌「少女の友」、思い焦がれた編集室主筆有賀憲一郎の実在モデルは内山基主筆、コンビを組んで一世を風靡した画家長谷川純司は中原淳一とわかった。2009年3月に『少女の友』創刊100周年記念号が出、それに触発された作者、伊吹有喜が『彼方の友へ』を2017年に書いたとのこと。小学校しか出ていない主人公佐倉ハツ(初津子)が錚々たる学歴エリートたちの編集室に放り込まれ、「君、辞めてくれないか」と言われた有賀主筆にある事をきっかけに手ずから自分の持つ全てを教えこまれ、戦中戦後の雑誌を廃刊から守り抜く。戦前、戦中、戦後という激動の時代に、情熱を胸に生きる波津子とそのまわりの人々をあたたかく、生き生きとした筆致で描く秀作。佐倉の父がスパイだったらしく、雑誌社に送り込まれるまでのところが若干無理があるような気もしたが・・・佐倉波津子にもモデルがあるのかどうかは分からなかった。居てほしい気がするのだが・・・。出だしの老人施設で夢うつつの中で自分の人生を映画を見るように振り返る、そして最後にまた、施設に訪ねてくれた懐かしい人の玄孫の口から懐かしい人々の消息が謎解きのように明らかになっていく、映画によく取られる手法だ。
「友よ、最上のものを」
戦中の東京、雑誌づくりに夢と情熱を抱いて――
平成の老人施設でひとりまどろむ佐倉波津子に、
赤いリボンで結ばれた小さな箱が手渡された。
「乙女の友・昭和十三年 新年号附録 長谷川純司 作」。そう印刷された可憐な箱は、70余年の歳月をかけて届けられたものだった――
『彼方の友へ』を読み、モデルが気になった。実業之日本社が明治頃から出版してきた少女向けの雑誌「少女の友」、思い焦がれた編集室主筆有賀憲一郎の実在モデルは内山基主筆、コンビを組んで一世を風靡した画家長谷川純司は中原淳一とわかった。2009年3月に『少女の友』創刊100周年記念号が出、それに触発された作者、伊吹有喜が『彼方の友へ』を2017年に書いたとのこと。小学校しか出ていない主人公佐倉ハツ(初津子)が錚々たる学歴エリートたちの編集室に放り込まれ、「君、辞めてくれないか」と言われた有賀主筆にある事をきっかけに手ずから自分の持つ全てを教えこまれ、戦中戦後の雑誌を廃刊から守り抜く。戦前、戦中、戦後という激動の時代に、情熱を胸に生きる波津子とそのまわりの人々をあたたかく、生き生きとした筆致で描く秀作。佐倉の父がスパイだったらしく、雑誌社に送り込まれるまでのところが若干無理があるような気もしたが・・・佐倉波津子にもモデルがあるのかどうかは分からなかった。居てほしい気がするのだが・・・。出だしの老人施設で夢うつつの中で自分の人生を映画を見るように振り返る、そして最後にまた、施設に訪ねてくれた懐かしい人の玄孫の口から懐かしい人々の消息が謎解きのように明らかになっていく、映画によく取られる手法だ。
2018年9月2日日曜日
阿川大樹:「終電の神様」
終電・・・・現役時代に時たま終電を意識させられたことがあった。特に自宅が多摩地区にあっての本社勤務時代は都心で飲み過ごしたり、時には残業が終わらなくて。そんな終電に乗り合わせた時に事故に遭遇したら、と考えるとゾッとする。東京の1本の電車には10両編成としても2~3,000人の人が乗り合わせている。終電間際の電車は朝の通勤ラッシュのように混むのが通常だ。その同じ電車に乗り合わせたに人たちの抱えている色んな人生の局面を切り取った7つの掌編からなっている。納期の迫ったプロジェクトに苦しむITエンジニア、はたまた痴漢が背後に忍び寄る、親の死に目に間に合わせたいのに動かなくなった電車の中で親の生き様を思い出す、一寸感動的な話もあって面白かった。地方生活しか経験していないと一寸実感が伴わないかもしれないが・・・。
2018年8月28日火曜日
朝井リョウ:「桐島、部活やめるってよ」
朝井リョウの小説第2弾、前回の就活に続き、今度は部活がテーマ。桐島くんがバレーボール部のキャプテンだったが突然体部を申し出た。それによってこれまで桐島が務めていたリベロのポジションが風助に回ってきた。個人としてはラッキーなことだが風助の心の中には様々な思いが横切り、素直にはなれない。肝心の桐島くんは出てこない。友人たちの想いを通してしか、それも垣間見る程度にしか桐島くんの実態が見えてこない。そこはもどかしいのだが⑥人の友人たちの思いが独白的に語られる。その文体は殆ど今どきの若者の語り言葉。現代の若者の生態をいきいきと描き出している。新しい文学の形態かもしれない。
2018年8月25日土曜日
宮部みゆき:「この世の春」上、下
この作家の江戸物。とある藩藩主の幼少期から受けてきたストレスによる錯乱(精神病)から解き放ってあげようと苦心する幼少期から守役をしてきた老家老と色んな関わりを持って集められた人たちの苦心の記録のようなものだろうか?催眠術のようなもので人格まで変えられてしまう、その呪縛から救い出せるのか、蘭学医術を学んできた青年医師が精神医学と格闘する。
2018年8月23日木曜日
朝井リョウ:「何者」(なにもの)
2013年度直木賞作品。就活の日々、ある意味で同級生がライバルに変わる曲がり角の時期、未知の道筋をお互いどう乗り切ろうとしているのか知りたくて知りたくてたまらなくなるそんな不安な日々を「ともに戦う同志」とすることによって乗り切ろうと仲間になっていく。情報交換、教わったノウハウを参考にしながらもう一方ではSNSを使って何者かになりすまして情報を吐き出していく若者たちのこれが実態!なのでしょうか?新しいIT時代の就職活動を迎える大学生たちの生態を描いていて結構説得力があった。ES(エントリーシート)というものを提出し、それに基づいて行われる面接を重ねて就活というものが進んでいくんだ。理系にはこんなことはないのだろうが文系はこうらしい。そんなスタイルに抵抗して就活から背を向ける人、表面上は無関心を装いながら必死に就活に励む仲間、次々と内定を獲得していく仲間、ここまでスタイルが完成してくるとこのような形式で新入社員を選択していくという手順そのものが形式化しすぎて、もうこういうシステムも使命を終えて新たな形態に行くのだろうという気もしてくる。就活がうまく行かなくて留年を重ねていく主人公が型通りのESを提出しながら、同じように内定の取れない仲間に評論家気取りの自分を糾弾されて、不思議に自分に素直な受け答えをしている自分に驚きながらも自己肯定的になっていく心の流れが最後の救いになっている。面接という関門を回を重ねて経験していく中で次第にマニュアル化された自分ではなく、本気になって「いったい自分は何者?」と自分を見つめ直していく。何者は掛詞でもあったのだ。これこそ現代を生きる生の青春小説。
2018年8月15日水曜日
ホームページの見直ししました
インターネット社会の急速な発展とそれに十分な理解もできないまま使っている我々、その間隙を縫ってホームページの乗っ取りや通信データをハッキングし、個人情報などを盗み出す輩が横行するようになって何らかの対策が必要な世の中になってきた。そんな中、Googleは自社のウェブブラウザであるGoogle Chromeのバージョンを68にアップした。これによって閲覧するだけのホームページであっても、そんなことにお構いなくすべてのホームページが保護された通信状態になっていないと閲覧者に警告を発するように更新された。お蔭で先日自分のサイトを開けて見ようとすると「保護されていません」という警告表示が出てびっくりした。これが10月に予定されているver70では赤文字で表示されるようになるという。早速、レンタルサーバー会社のサポート機能を使って今朝作業を始めた。そして安全を保証するように緑色で錠前マークに「保護された通信」と表示されるように変身した。確実にその変身を確認するのに1.5時間ほど掛かった。ネット上に新しいURLが行き渡るのにその程度の時間がかかるということでしょう。やれやれ一安心です。
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吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」
横道世之介シリーズの完結編であることはタイトルから想像がつく。これは新聞の連載で読んだものである。と言っても細切れで読んだわけではない。というのは私は新聞のデジタル版の購読者なので、こういう連載小説はHPのアーカイブスのようなところに全部保管されているのでまとめ読みが可能なので...
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図書館の開放架をサラッと見ていた時、この「かわたれどき」というタイトルに目がとまり、借り出した。この言葉には強い思い出があったからだ。昔の話ではあるが、高校生になった時、古文を担当するとてもユニークな先生がおられてその授業は緊張感もあり、面白かった。授業は黒板に新古今和歌集から...
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今日の日経プラス1(土曜版)から引用紹介。 東京ガス(http://www.tokyo-gas.co.jp) の「my Tokyo Gas住まいと暮らしの便利帖」では「寒い冬は特に一度沸かしたお湯を大切に使う”お湯まわりの省エネ”が効果的」など、様々なガス代節約の豆知識が得られ...