2012年10月30日火曜日

葉室 麟:「蜩の記」

この人の本では3冊目です。この人の本はいつも、キリッとした武士道を絵に描いたような人が主人公のようです。「蜩の記」は主人公が付けていた日記のタイトルから取ったようです。これも福岡に近い小さな藩での出来事を題材にしていました。前の「秋月の記」と同じ小さな藩かもしれません。作者もこの地の出身なのでしょう。そういう自分の血肉となっている土地を描くと、表現がしっかりしていると感じます。格調高い葉隠精神を表現する武士道を描くことが目標になっているのでしょうね。心が落ち着きます。

2012年10月26日金曜日

ショッピングモール:「セレオ」

そごう八王子店が閉鎖したのが今年の1月でしたので、9か月ぶりにその後釜となるショッピングモール、「セレオ」が昨日オープンしました。

別の用事で八王子駅前に行ったので中を覗いてきました。最近稀なほどの人の波が続き、店内がごった返していました。年末年始の食品売り場状態です。どの階もそんな状態で、早々に逃げ戻ってきました。物珍しがり屋さんや都会的な雰囲気に飢えていた人たちがきっと財布のひもを緩めたのではないでしょうか?都市の大切な機能の1つにその街の中心部、シンボル的な所のない街などないと思います。今の八王子にはそれが無くなっているように思います。商業的な面でのセンター、人がたくさん集まっても大丈夫な広場、これが本当の意味で町のセンターだと思うのですがそれがない。公園やモニュメント、街を形造ってきた歴史を感じさせる博物館とか美術館そういったものが一体化した広場がほしいですね。JR駅周辺をそのようにするなら、大きなスペースが要りますね。

2012年10月23日火曜日

立松和平:「はじめての老い さいごの老い」

2009年4月から2010年2月までどこかに書いていたエッセーを息子さんがまとめて出版された本でした。そして2月8日、本人も思いもしていなかった最期を迎えてしまったのです。「自分の父親の老いを語り、自分自身の老いを語り」続けながら逝ってしまったのです。享年62歳。この時期自分も嵐の中に立っていました。色んな感慨がありました。本を読みながら本の外側を自分は歩いていたような気がしました。作者の著書を基に映画化された「道元禅師」を観たのも2009年春だったような記憶があります。

迷惑対策ソフト

折りしも、新聞やテレビを賑わしているニュースに、他人のパソコンに侵入してそこから各所に悪質なメールを発信する事件が連続して起きたことが報じられ、おまけに警察が捕えた容疑者が、最初は否認し、やがて自白して罪を認めたのですが、どうやらそれは無実の罪を背負わされたらしい、取り調べに問題があったらしいという由々しき問題へと変質いくという嫌な展開を見せています。

この成りすましのソフトはウエブサイトから無料のソフトをダウンロードした際に、自分のパソコンに送り込まれたらしいのです。どうやら「トロイの木馬」型らしい普通のウィルスソフトで、通常の対策ソフトをインストールしてあれば駆除できたらしいとのことです。この種のウィルスはメールだけでなくダウンロードサイトに並んでいる色んなソフトに付随させてあるので要注意なのですね。

2012年10月19日金曜日

迷惑メール対策

日に数百通の迷惑メールが殺到し出した方から、回避の相談がありました。小企業のレンタルサーバーを利用している環境ですので、そのサーバーが提供している無料のサービスを利用することにしました。

このレンタルサーバーにはActive! Hunterというソフトが利用できるようになっていました。このソフトでは、「cloudmark」と「SVM」という2つのエンジンが装備されていることが判りました。
「cloudmark」では、Active! Hunterを利用しているユーザがセットしているフィルターの情報を基にした協調型のスパム検出エンジンです。また、「SVM」は統計学理論を応用してメールのフィルタリングを行なう学習エンジンで、ベイズ理論に基づくベイジアンフィルターの次世代型といわれています。
「SVM」は文字認識や画像認識などの分野で最も優れた認識性能を持つ最新の学習モデルといわれ、特に入力値の僅かな変化や未知の情報に対しても柔軟な対応が可能です。

これら2種の設定を有効にして、その効果を見守ることにしました。

このプロバイダーではwebメールも使えますし、その上でも迷惑メール対策を施すことができるのですが、そこまでやるのは心配だということでwebメールの使用はしたくないとの事でした。

2012年10月18日木曜日

ウィーン・フーゴ・ヴォルフ三重奏団

ケーブルテレビ局が主催した室内楽の入場券が珍しく抽選で当選して、池袋芸術劇場まで出掛けました。あいにくの雨模様でした。芸術劇場には今回が初めての入場でした。立派な箱物で3階から見下ろすと舞台がはるか下の方でした。室内楽には会場が大きすぎました。また曲目に難しいものばかり選曲されていて取っ付きにくい感じになっていたのは残念なことでした。気分的には軽く楽しみたい気分でしたから。でも東北の被災地を熱心に廻って演奏を聞かせて回っていると聞いて敬服してしまいます。その辺りの目線の高さを保持し続けることの大切さを思い知らされました。

2012年10月3日水曜日

宮部みゆき:「おまえさん」

文庫本上・下で1,200ページを超える長編でした。お話は例の町見回り役平四郎の周りで起きる事件簿。「ぼんくら」、「日暮し」に続く3部作の最新のもの。男女の情を色んな事件を通して丁寧に描いている。

吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」

 横道世之介シリーズの完結編であることはタイトルから想像がつく。これは新聞の連載で読んだものである。と言っても細切れで読んだわけではない。というのは私は新聞のデジタル版の購読者なので、こういう連載小説はHPのアーカイブスのようなところに全部保管されているのでまとめ読みが可能なので...