2013年11月25日月曜日
「断捨離」の有力な道具を入手しました
今年3月にエプソンが新しい大型スキャナーES11000Gというプロ級のスキャナーを発売しましたので、これまで販売していたものが旧型になり、安くなりました。中古品をさらに冒険でしたがオークションで購入しました。それが昨夜届き、今朝からマニュアルを読んだり、ソフトをダウンロードしたりして、今テストを終えました。無事、基本機能が正常に動作することが確認できたのです。出品者の説明では、電源が入ることのみ確認とあり、本当に動くかどうかの保証がないものでした。(大体、こんなレベルのものが多いのでパソコン本体のような高機能のものはどうしても修理で部品だけを入手したい時を除いては買う対象にしたことはありません。)動かないかもしれないのを覚悟の上でオークションに参加したのでしたが”吉”と出たのです。これも「断捨離」推進の一環の投資でした。昔の写真フィルムや今書いている水彩画など大半のものが電子化できるのです。ただ少し大きいので普段使わない時は片付けて置いて、使う時だけ引き出して使おうと思っています。これで、以前からあるA$サイズまでの高速両面スキャンーとの二刀流で大抵の藻を電子化できる体制が整ったことになります。後は実行あるのみで言い訳できなくなりました。
2013年11月23日土曜日
丸谷才一:「笹まくら」
先ごろ、丸谷才一氏が亡くなられた。この人の本は以前に読んですごく才能のある人みたいだなぁ、と思ったことがあった。気になって本棚を漁ってみたら「たった一人の反乱」が見付かった。パラパラめくったが全然覚えていない。初めて読むのと同じような感じでした。ここで深入りするのもしゃくなので、改めてこの人の代表的なものを1冊読んでみようと調べてみました。評論や座談やエッセイなど沢山の著作が見付かりましたが、その中から1冊だけ選びました。初期に描かれた本で名作の誉れの高かったものです。それがこの「笹まくら」でした。太平洋戦争前、日華事変などきな臭い最中に専門学校卒業を前にして兵隊にとられるのをひそかに恐れる、世田谷の町医者の息子、浜田庄吉は、明日入営するという前日、大胆にも兵役忌避者として忽然と姿を消す。(ここが最後の場面です)物語はまんまと目的を果たして終戦まで逃げおおせた浜田庄吉の平穏な日常生活から始まるのです。今は大学の事務畑でサラリーマンになっている彼を取り巻く同僚や教授たち、就職をあっせんしてくれた理事、奥さん、やがて学生時代の親友2人それから逃亡時代に同棲してくれた女性という具合に次第に登場人物が増えて行って、1つのお芝居の舞台のように交友関係の中でどうしてそういう思想を抱き、どう実行し、どう生き延びたかをリアルに描き出していました。兵役忌避者が世間からどういう目で見られ、やがて自分を取り巻く空間が開けた1枚の風景ではなく、ガラスを隔てた自分とその他の人たちという住む世界の違う2つの塊り(といっても一方の塊りは自分という兵役忌避者しかいない)に分かれていることに気付かされていく。その孤独感、閉塞感、疑心暗鬼の想念から脱することのできない、どうしようもない感覚を見事に描写していました。こういう設定が凄い。正に映画か舞台だ。時代が少し古く、国民皆兵であった時代を想像できない現代では読まれることも少なくなっていくのでしょうか、片や、中国や韓国との対立が鋭く、目立ってきた今、時代は少し、暗さを伴ってきている訳で、そうした中では改めて見直されるかもしれない現代性を帯びているとも言えそうです。秘密保護法とか世相は暗いですね。太平洋戦争で日本がやってきたことが近隣諸国からは決して忘れないよ、日本は侵略国で我々近隣諸国はその被害者だ、という色分けで迫られると、この本の主人公のように日本という国も立ちすくまざるを得なくなる、そんな姿を思い描いてしまうのです。
この本の後半に逃亡時代に訪れた岩国の「天赦園」という庭園に行く場面が出てきた。その由来の中に、伊達正宗作の五言絶句の漢詩が紹介されていた。
馬上少年過 馬上少年過ぐ
世平白髪多 世平かにして白髪多し
残躯天所赦 残躯、天の赦す所
不楽是如何 楽しまずして、是を如何にせん
[現代語訳]
戦場に馬を馳せた青春の日々は遠く過ぎ去った。
今や天下は泰平。俺の髪の毛はすっかり白くなった。
何の因果か、戦国の世を生き延びたこの身である。
老後くらい好きに楽しまないでどうするのだ。
天もきっとお許しになるだろう
----
戦場を今の世のサラリーマン時代に置き換えると、どうだろう。正に今の自分(や世の一生懸命に生きてきた人みんな)の身の上に重ね合わせてみると、なんと説得力のあることか!別のことで感心させられました。
2013年11月20日水曜日
柴田トヨさんの詩(その3)
BODY:
空
-------------- さびしくなったら 私 空を見るの 家族のような雲 日本地図のような雲 追いかけっこを している雲たちもいる みんな 何処へ 流れていくのかしら 夕暮れには茜雲 夜には満天の星 あなたにも 空を見上げるゆとりが 必要よ ------------------- ----- EXTENDED BODY:2013年11月16日土曜日
宮本輝:「星宿海への道」
またまたこの人の本に戻ってきました。この人の本では悲惨な生い立ちの人、不幸な人たちが良く出てきますが皆、一生懸命に生き、真面目に生きている人が描かれています。そしてその人の周りに必ず善人が現れます。何かを追い求め、懸命に生きる、たとえ行方不明になっていく人の生き様にも悲惨さではなく、何かを追い求めて生きて行った人の軌跡が不思議にも理解できるように感じさせてくれます。この小説でも、戦後30年代の朝鮮特需が始まる前(高度成長期の前段)の貧しい時代に、橋の下で暮らす盲目で下肢の不自由な母とその母になついて離れない子供が大阪の淀川の傍にいました。「泥の河」と同じ舞台でしょう。その子供がある経緯があって僕の義兄になります。義兄は学校も良くできましたが中学を出るとおもちゃ製造会社に勤めます。クラシックな玩具専業で、パッとしないのですが、そういう玩具をこよなく愛する人がまた必ずいて細々と成り立っています。もう定年真近かになって、ツアーでタクラマカン砂漠に行き、そこで忽然と姿を消してしまいます。結婚を約束した若い女性に手紙を出した数日後のことです。どうしてそうなったのか、そうしたのか謎を知りたいと僕は現地に行き、またあの乞食をしていた母のルーツを調べたりします。「星宿海」とは、黄河の源流地域のことを言うらしくて、そこはヒョウタンのような壺から湧き出す水が至る所にある海のようなところで、しかし誰も行ったことがないところのことです。どうして憧れていた黄河源流とは1000kmも離れたタクラマカン砂漠で消えたのか、生まれてくる子供に付けてほしいと告げた名前は「せつ」・・・実の母親の名前だったのです。どうしても母親に幸せになってもらいたかったのでしょうか?それにしてもならばなぜ消えて行ったのか?謎だらけの中で、何故か出てくる人間群像がみな、良き心根の持ち主ばかりに見えてきました。
2013年11月4日月曜日
写真の新しい保管先:「Flickr」
クラウドサービスのことは何度か取り上げてきました。写真の公開サイトは伝統的に広く利用されてきたサービスですが、正にクラウドサーバーを利用したサービスの元祖ともいうべきものでしょう。この場合何と言っても問題は1枚ごとに必要とするメモリーがデジタルカメラの進歩と共に飛躍的に大きくなってきて、これを無料のクラウドサーバーにアップしようとすると直ぐに容量制限にまで達してしまい使えなくなるという問題が悩みの種でした。ここで紹介するFlickrというサイトはアメリカyahooが買収してサービスを行っている80人ばかりのスタッフが運営する会社が行っているサービスです。写真やビデオを広く愛好者間で共有することを目的としたコミュニティサイトです。勿論、非公開でアップロードすることもできますので写真やビデオデータの保管先として利用できそうですね。何と言っても魅力の第1は大容量だということです。1TBです。通常の写真が10MB/1枚としても10万枚の保管能力があるのです。第2の魅力は、これまで1か月に100MBしかアップロードできないという制限が掛かっていましたが、先ごろからその制限が取り払われて自由に使えるようになったのです。第3の魅力はフォルダーを作ったりしてアルバム的な編集もできる。フォルダー単位でアップロードもできるというその自在性です。使い易いことです。我々日本人にとって難点は英語サイトのため、各種の説明に対する理解力がプアだという所でしょうか?ちょっと悔しいですが頑張って使いこなしてみるのも勉強になって1挙両得というものでしょう。
という訳で今度、登録してみました。YahooID以外にFacebookやGoogleIDからも登録できるとありましたので、Facebookで初期登録しようとしましたがうまくいきません。GoogleIDに変えてやってみましたがこれもダメ。結局YahooIDを取得するところから初めてようやく登録できました。YahooIDもYahooJapanのIDでは受け付けてくれないのです。YahooJapanというのはYahooの中でも独自路線を通してきているところがあってそれがこういう時は裏目に出ます。先を行っていれば問題ないのですが、国際的にみるとガラパゴス化といって仲間外れにする嫌なところがあります。オリジナリティといって褒められるところなのに、それを必要としていないサイドからはそんなの要らないよ、言うこと聞かないなら、いいよ仲間に入れないから!という調子ではないのでしょうか?特徴と弱みは裏表一体の関係ですからね。ここは外交力を発揮できないと損をする世界です。国際標準という覇権争いの場なのです。日本頑張れ!と言いたいですね。横道に逸れました。
自分は写真がほとんどなのでビデオのことはまだ解っていません。写真の部分を取敢えず使いこなしていきたいと考えています。目下、解決したいことはスマホで撮った写真の保管先に使いたいのです。iPhoneの場合、アップル社はiCloudというデータ保管サービスを提供してくれていますが、これが30日間だけの保管でそれ以上は保管してくれないのです。いづれはどこかよそに保管しておかないといけないのです。余談ですがiCloudが提供している容量が5GBまで無料ですが、もっと容量が欲しい場合は追加することになります。10GB/20GB/50GB と3つのパターンがあり、それぞれ年間1,700円/3,400円/8,500円です。意外に高いチャージが発生するのです。またもや横道に逸れました。
今、スマホに520枚近い写真が保存されています。これまでいろんな方法で取り出して使ってきました。リアルタイム性という所ではFacebookへの写真投稿・・・これは便利です。手間もほとんどいりません。ブログに使う時、サイズをいじりたいのでどうしてもパソコンに持ち込みたいのです。Dropboxを中継してパソコンに取り込みました。メールに添付してじぶんのEメールに送ったこともあります。方法に一貫性がありませんでした。その結果あちこちに写真が散在してしまい、探し出すのに苦労押してしまいました。そんな反省を踏まえて、今回のFlickrを使うという決まった方法をとることができそうです。気を付けたいことは写真の転送はデータ量が大きいので多くのパケット数を消費します。ですからWi-Fi通信が自由に使える環境で作業をしなければ通信料金が高い物になるということです。自分の場合はモバイルでのWi-Fi通信環境は契約していないので、当面自宅での作業に限定しようと思っています。
という訳で今度、登録してみました。YahooID以外にFacebookやGoogleIDからも登録できるとありましたので、Facebookで初期登録しようとしましたがうまくいきません。GoogleIDに変えてやってみましたがこれもダメ。結局YahooIDを取得するところから初めてようやく登録できました。YahooIDもYahooJapanのIDでは受け付けてくれないのです。YahooJapanというのはYahooの中でも独自路線を通してきているところがあってそれがこういう時は裏目に出ます。先を行っていれば問題ないのですが、国際的にみるとガラパゴス化といって仲間外れにする嫌なところがあります。オリジナリティといって褒められるところなのに、それを必要としていないサイドからはそんなの要らないよ、言うこと聞かないなら、いいよ仲間に入れないから!という調子ではないのでしょうか?特徴と弱みは裏表一体の関係ですからね。ここは外交力を発揮できないと損をする世界です。国際標準という覇権争いの場なのです。日本頑張れ!と言いたいですね。横道に逸れました。
自分は写真がほとんどなのでビデオのことはまだ解っていません。写真の部分を取敢えず使いこなしていきたいと考えています。目下、解決したいことはスマホで撮った写真の保管先に使いたいのです。iPhoneの場合、アップル社はiCloudというデータ保管サービスを提供してくれていますが、これが30日間だけの保管でそれ以上は保管してくれないのです。いづれはどこかよそに保管しておかないといけないのです。余談ですがiCloudが提供している容量が5GBまで無料ですが、もっと容量が欲しい場合は追加することになります。10GB/20GB/50GB と3つのパターンがあり、それぞれ年間1,700円/3,400円/8,500円です。意外に高いチャージが発生するのです。またもや横道に逸れました。
今、スマホに520枚近い写真が保存されています。これまでいろんな方法で取り出して使ってきました。リアルタイム性という所ではFacebookへの写真投稿・・・これは便利です。手間もほとんどいりません。ブログに使う時、サイズをいじりたいのでどうしてもパソコンに持ち込みたいのです。Dropboxを中継してパソコンに取り込みました。メールに添付してじぶんのEメールに送ったこともあります。方法に一貫性がありませんでした。その結果あちこちに写真が散在してしまい、探し出すのに苦労押してしまいました。そんな反省を踏まえて、今回のFlickrを使うという決まった方法をとることができそうです。気を付けたいことは写真の転送はデータ量が大きいので多くのパケット数を消費します。ですからWi-Fi通信が自由に使える環境で作業をしなければ通信料金が高い物になるということです。自分の場合はモバイルでのWi-Fi通信環境は契約していないので、当面自宅での作業に限定しようと思っています。
2013年11月2日土曜日
三上 延;「ビブリア古書堂の事件手帖2」
前作がユニークで面白かったのでその2を読んでみました。大体、続編というのは出版社の都合で売れたから続編を、というケースが多くてそうなると作品の質も下がり気味になるのですが、本書は前書の勢いそのままに益々、書物の持つ力というか、k書としての価値の高い本を取り上げてミステリー仕立てにしていて飽きなかった。特に第4章は藤子不二雄の本を取り上げておもしろい仕上がりでした。古書店の主人である恥ずかしがり屋の美女と彼(アルバイト)との今後の関係はどうなるのでしょうか、面白かったですね。
2013年11月1日金曜日
Windows8.1にバージョンアップしてみました
ノートパソコンをWindows8.0から Windows8.1にバージョンアップしてみました。Office2013と両方をインストールしましたが2時間ほどで完了しました。これまで手持ちのアプリケーションソフトが32ビット版が多いことからOSも同じ32ビット版を使ってきていたのですが、Win8.0をクリーンインストールしたのを機会に処理能力が倍増すると考えられる64ビット版に乗り換えてみました。8.1になって使い勝手が良くなるということでしたが使ってみて確かにWin7との連続性から言ってもはるかに8.0より良くなっていました。何気なくマイコンピュータを見ていました。C領域の中にProgramFiles(x85)というフォルダーがあるのに気が付きました。なんだろうと調べてみると、それは「32ビット版でないと動かないソフトが自動的に分類されていて、32ビットモードで動作するようになっているということdがわかりました。これまで、生半可な知ったかぶりで、32ビットでしか動かないソフトを動かしたいから、32ビットバージョンしか使わないと思っていたのがそうではなくて、ちゃんと64ビット対応のOSの下ででも動作するように仕分けされているのだと知りました。20年にも亘って提供し続けてきたWindows文化をフォローアップする努力に対して敬意を表したくなる気持ちがしました。ビジネスの世界で採用され続けていくということはこういう努力によって支えられているのだということを改めて実感することとなりました。当たり前と言ってしまえばそれまでですが、産業用とか、ビジネス用というような継続性の高い分野で利用されるものの持っている宿命を感じてしまいます。自分が現役時代に産業用の製品を作ってきただけに、部品がないので同じものは提供できませんということは製品を販売停止してからも最低7年間はパーツを提供しなければならない義務を背負っていたことを思い出させられました。その点ではアップルは割り切った行動ができるわけだと個人用に特化した身軽さを気楽すぎるよ、と言いたくなるような気持ちにさせられるのでした。
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