2016年8月28日日曜日

ポケモンGo!

話題のゲームソフトをダウンロードしてみた。先日、JRの駅のホームで電車を待っていたが生憎電車が少し遅れているという。その時フット頭に閃いて、ダウンロードした。瞬時にダウンロードが完了した。立ち上げるのに数十秒、利用可能になった。そこに電車が到着したので一旦中断したが気になってスマホを見てみると何やら蠢いている。ひょっとしてこれはモンスター?捉えるのだろうとは直感的に分かったがどうすれば捉えられるのかが解らない。何しろこの手のゲームはやったことがない。とその時、隣の席から声が掛かった。そこでモンスターを捕まえるのですよ、、それには「何をどうして・・・?」説明がわからない。思わず声の主を見ると高校生とおぼしき好感度の良い男子学生がモンスターを捉える方法を的確に教えてくれたのです。それが私のモンスターゲットの第1号でした。「よくやっているの?」と尋ねると、「やってみたけど単純で大して面白く無い」との答え。フーンと感心しているうちに次の停車駅に電車が到着、件の高校生は「僕はここで・・」と下車していきました。自分の最寄りの駅に到着してからも何だか気になって帰り道を「ポケモンGo!]と共に歩きました。我が住宅街は昭和30年代のいわゆる戸建住宅の団地なのですがそういう場所ではモンスターはあまり出没しないようです。とは言っても公園の出入り口とかにモンスターが現れて結局家に帰り着くまでに3匹を捕らえました。だからどうだって言うの?と聞かれても返事のしようのない私です。でも電車の中で隣からスマホを覗かれていて気の付かなかった自分、これが「ポケモンGo!」現象を如実に物語っているようですね。使うときは周りに気をつけて????

2016年8月27日土曜日

山崎豊子:「沈まぬ太陽」(会長室編)

文庫本もいよいよ4冊目に入った。会社再建に乗り込んできた新社長は組合の統合が会社再建のすべてを握る鍵と睨んで、そのもつれの大元となった最初の組合の委員長恩地元を社長室に呼び寄せる。乱脈を極める関係子会社はいづれも組合を分裂させた御用組合の幹部たち。この角逐はどうなっていくのだろうか?ここまで子会社が乱れているなんて・・・ノンフィクションではなく、限りなくフィクションであってほしいものだ。

2016年8月26日金曜日

リオオリンピックも終わった

全く期待していなかったオリンピックであったが、会期中終始のめり込んでテレビ観戦をしてしまった。印象深い人たちやシーンに感動するものがあったからだ。出だしの開会式ではブラジルという国がどうやって成り立ってきたかのか、そこでオリンピックを開けるまでに成長してきたヒストリーをみて、原住民、侵略者たち、移民受け入れを経て、現在の「多民族融合と過去に囚われず先を見つめる国」の姿は正に今日の国際紛争解決の一つの姿を提示するものとなっていたことだ。異なる宗教、異なる民族、異なる生活習慣、異なる言語、異なる肌の色、それらのどれかを纏った一人ひとりの人間の誰もが等しく対等に生きられる社会を目指すことを忘れずにいたいものです。

日本選手の活躍も盛り上がった要因の一つだった。メダル獲得競争=国威発揚を思わせるNHKの報道姿勢には随所で腹立たしい思いにさせられたが、個々の選手が精一杯、4年間続けてきた精進の結果を晴れの舞台で気後れもせず、かと言って緊張のあまり実力を発揮できずに終わるという姿がめっきり減って、日本人も個としての人間力が少しは強くなったのかな?国際社会の中でも訓練次第では堂々とやっていけるんだと嬉しくなった。その代表格は前半では水泳の池江理香子選手の伸びやかさ、中盤では何と言ってもコートに入る前の礼儀正しいルーチンを披露してくれた奥原希望選手、後半では勝っても負けても表情豊かな卓球の伊藤美誠選手だった。若手の3羽ガラスと言って良いのではないか!
特に、伊藤選手は一回り年上の福原愛選手に試合中、監督そっちのけでノートを見ながら熱心に物怖じすることなくアドバイスを送る姿は微笑ましかった。
奥原選手のルーチンで呟く言葉は、「ここまで来られたことに、たくさんのサポート、ファンの皆さんの声に、すべてに感謝して、この舞台を楽しもう、やりきろう、よし!」なのだそうです。

今回の日本選手団の根底に流れていたのがこの感謝の気持ちのようでした。色んなコメントに必ず出てきました。今回の好成績はこの気持があったからこそ実現できたのかもしれませんね。そういう風に感じさせてくれた選手にこちらからも有難う、と言いたい。ご苦労様でした。

2016年8月15日月曜日

山崎豊子:「沈まぬ太陽」(御巣鷹山編)

この小説では主人公の恩地元は10年に及ぶ海外僻地の勤務から開放されて日本に戻りはや10年経過しているところから第3巻は始まった。その帰国は東京都労働委員会の査問会でNALで行われている不当労働行為の疑いでの証言で実現されたもので、国民航空(となっている)の経営陣には不本意なものといわゆる窓際族であった。小説は第3巻に入り、いよいよNAL123便の御巣鷹山墜落事故の生々しい描写に入った。在日米軍の輸送機による現場発見や自衛隊の緊急発進の模様など生々しい描写が続き、臨場感がある。
しかし、第1巻、第2巻と読んできてこの主人公の異常なまでの正義感はどういうところから来たのだろうか?という疑念が頭から離れず、気になって仕方がない。そこで得意?の「ググる」をやってみて、主人公のモデル、小倉貫太郎氏が東大駒場の学園祭に招かれて講演をした<a href="http://minseikomabahongo.web.fc2.com/kikaku/99ogura.html" target="_blank">速記録</a>を見つけてしまった。しかも後輩に向けての言葉だ。かなり正確なものなのでは無いだろうか?これを読んでからは落ち着いて、小説に没頭できるようになった。
山崎豊子という作家はこの小説同様、話題作はほとんどフィクションとノンフィクションとの境界線を縫うように書き進めていくので世のひんしゅくを買ったり名誉毀損騒動が起きたりと波紋を広げるのだろう。それがよく分かる。それはともかく、御巣鷹山の事故当時、自分は既に社会人として20年以上のキャリアを経て、社会の側面もだんだん見えてきている時代で自分の同期生もこの事故の犠牲者になっていることは以前にも触れたことがある。オリンピック観戦とこの本への興味で生活が不規則になるのが一番応える。

2016年8月13日土曜日

山崎豊子:「沈まぬ太陽」アフリカ編

今回はこの人の小説はそういえばあまり読んでないなぁと思い手にしたのだった。「華麗なる一族」や「白い巨塔」にしろ、「2つの祖国」にしろ、みんなテレビドラマで見ただけだったから。読み始めるとこの「沈まぬ太陽」は何と、日本航空をモデルにした当時の組合活動や組合つぶしといった生臭い題材を扱っているのだった。この物語の主人公、恩地 元にはモデルの小倉勘太郎という人がいるらしい(もう故人となられた)。折しも8月12日は日航ジャンボ機の御巣鷹山墜落事故の日だという。1985年(昭和60年)8月12日月曜日18時56分、東京(羽田)発大阪(伊丹)行日本航空の定期123便ボーイング747SR-100(ジャンボジェット機)が御巣鷹山に激突し、520人の方が亡くなられた。この日、丁度アフリカのナイロビに航空路線が行ってないのにオフラインの事務所を開設せよとの命で着任するところを読んでいた。前任の委員長は無理やり恩地に委員長を押し付けて自分はさっさと労務課長に就任し、恩地に対し会社側と適当に折り合うように迫る。そんな態度に嫌気が差して筋を通した労働条件の改善などを求めて組合委員長の職務を真面目にやってしまう。そして委員長を外れた途端にこの懲罰人事が始まったのだ。読んでいてあまり愉快な気分にはなれないのだが、読みだすと終われない。

2016年8月11日木曜日

違和感:「丁寧な説明」

いつのころからか、この言葉がテレビ画面で良くお目に掛かるようになってその度に、何んとも白々しさ、苦々しい違和感を覚える。「丁寧な説明をしなければならない」ということをことさらに言う裏側に、このまま時間を重ねていけばいいというずるさが見えるように思うのは私だけだろうか?先日来の「安保法制」でも同じ展開、「丁寧な説明とは審議時間に換算できることではなく、短時間でも誠意ある、内容の伴った納得できる説明」であれば良いのであって、審議時間の長さではないのだから。何故だろうかと考えると、この言葉が飛び交うのは必ずと言ってもいいくらい権力を持っている側、説得していかねばならない立場の人が言うからだろうと思う。それをしていない側の人が他人事のように言うからこそ腹立たしいのである。結局、60日ルールを見越して悠々の衆議院通過で安保法制は制定の運びとなるのだろう。しかし、この法制には今後長く「合憲か違憲か」を巡る法廷闘争が待っている事だろう。それが何より「丁寧な説明」などせず、批判に耳も貸さずに強引に押し切った報いだろう。これから始まる実りない不毛の議論に付き合わされる国民こそ迷惑を蒙る。場合によっては国政の渋滞を招く厄災の種になるだろう。
その翌日の安倍首相による「国立競技場建設問題の白紙撤回」にはもっと国民を舐め切った態度にさらに腹立たしくなった。国立競技場建設問題はそれはそれで大きな問題だと思うが、首相の談話で、実は1か月以上も前から議論してきて見直しするとの結論はとっくに出していたのだ。自分たちのお手盛りの有識者会議などを平気で横目に見て知らんぷりして推進案を出させておいて、そしてこの球を「安保法制」衆議院通過の翌日に目くらましのように投げてきたのだ。自分に任せておいてよかっただろう、目配りのできる総理だろうとこれ見よがしの姿を見て唖然とした。「熱しやすく冷めやすい」国民性を見切っての行為以外の何物でもない。

2016年8月5日金曜日

真夏がやってきた

遅ればせながら真夏がやってきた。朝から晴れ上がり青空が広がる。しかし気温は朝は25℃程度で爽やか、例年で言うと旧盆後の気象を思わせる。だから夜も寝苦しさをあまり感じない。こんな夏ならなんとか過ごせるようにも思う。図書館から山崎豊子の「沈まぬ太陽」がきた。長編でも読みやすそうな挑戦しがいのある本ではないかと選んだ。数ページ読むと1960年代の企業戦士が主人公。仕事に訳あって、左遷的な島流しで中東からアフリカにいるという。自分の企業戦士時代をなぞるような時代設定だ。夏の夜の読み物にはぴったりなような気がする。

2016年8月4日木曜日

池井戸潤:「ロスジェネの逆襲」

とうとうあの「倍返し!」で有名になった半沢直樹が我が家にやってきた。テレビの脚本とはずいぶん違うが、テレビの方は何本かの半沢直樹シリーズをコンデンスして1本に纏めたものらしい。今回読んだ本は「オレたちバブル入行組」や「オレたち花のバブル組」と3部作を成すらしい。何らかの事件があって銀行から子会社の証券会社に出向した半沢直樹部長が、古巣の銀行の証券部門とM&Aで格闘する。これまでの小説同様、事件が事件を呼びサラリーマン小説のジャンルだろうが、ある種西部劇のような、正義は最後に勝つみたいな小説でした。昔読んだシドニーシャルダンという人の本を思い出しました。あるいは西村寿行「君よ憤怒の河を渉れ」みたいでもありました。初の夜の小説にはもってこいでした。

吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」

 横道世之介シリーズの完結編であることはタイトルから想像がつく。これは新聞の連載で読んだものである。と言っても細切れで読んだわけではない。というのは私は新聞のデジタル版の購読者なので、こういう連載小説はHPのアーカイブスのようなところに全部保管されているのでまとめ読みが可能なので...