「死の中にはその人の人生の『記憶』があり、その人の『過去』がある。何者によっても否定できない故人の過去こそが死者に永遠の時間を与える。
人の「死」によってその人の「生」が輝きを増す。
同じことを繰り返し表現を変えて書いているところが印象に残りました。
この本を読んでいる最中にその3.11からちょうど3年目のその時を迎えるという偶然も体験しました。直接の死者・行方不明者18,534人、その後の関連死2,688人という。改めてそれらの方々のご冥福を祈らずにはいられません。
横道世之介シリーズの完結編であることはタイトルから想像がつく。これは新聞の連載で読んだものである。と言っても細切れで読んだわけではない。というのは私は新聞のデジタル版の購読者なので、こういう連載小説はHPのアーカイブスのようなところに全部保管されているのでまとめ読みが可能なので...