テレビが選挙速報に切り替わった途端に、小池百合子の当選確実の報である。味も素っ気もない報道だ。これではその後の開票状況など見る気にもならない。さっさとスイッチを切った。出口調査なるものがそういう報道を可能にするのだろうが、面白くない。自分の投票結果がどう反映されていくのかそのトレンドこそ開票速報の面白いところなのに・・・20時過ぎから何時間かの報道はまるで気の抜けたビールのように味気ないことだろう。
そして日本の東京という首都の首長が女性になったということだけが世界中をニュースとして飛び回る。女性の時代の日本版だろうか?いやむしろ日本では特異現象かもしれない。それほど日本の女性の活躍が期待できるほど、その実績を知らないのが実情だ。それより明日の早朝5時からの錦織選手のテニスを期待して今日は早く寝よう。
2016年7月31日日曜日
2016年7月30日土曜日
ミレニアル世代
ワーキングプア、ロスジェネレーション、格差世代と言った単語が日本にも溢れているが、これが資本主義社会の世界的な風潮になっている。今の不安定な世情をもたらした根底に有る大問題は「貧困層と富裕層の格差拡大」だ。これは偽資本主義経済大国、中国でも大きな問題になってきている。テロの渦巻く世界の根底の引き金の恐らくこの「貧困問題」であろう。
アメリカの大統領選の展開の推移の中にもこの貧困問題がこれまでの大統領予備選の様相を一変させた、と感じる。トランプ氏の過激なぶっ壊し発言(自民党の小泉旋風を思い起こさせる)、民主党でのサンダース氏の終盤までの頑張りを支えたヤング&プア層の声ある声がそのことをまざまざと世界中に見せつけている。このサンダース支持層は民主党お大会でのクリントン支持を無条件では受け入れていない。むしろ今後の戦い方を模索し始めているようだ。それは自分たちの主張を体現する地方議員の大量輩出だそうだ。民主主義が根付いている国はさすが行動する人々が支えているようだ。この流れが順調に進めば、4年後、8年後には民主・共和に次ぐ第3の大きな政党が誕生するのではないだろうか?誕生させてほしいような気がする。形骸化した民主主義の復活のためにも実例を見せてほしいものだ。
アメリカの大統領選の展開の推移の中にもこの貧困問題がこれまでの大統領予備選の様相を一変させた、と感じる。トランプ氏の過激なぶっ壊し発言(自民党の小泉旋風を思い起こさせる)、民主党でのサンダース氏の終盤までの頑張りを支えたヤング&プア層の声ある声がそのことをまざまざと世界中に見せつけている。このサンダース支持層は民主党お大会でのクリントン支持を無条件では受け入れていない。むしろ今後の戦い方を模索し始めているようだ。それは自分たちの主張を体現する地方議員の大量輩出だそうだ。民主主義が根付いている国はさすが行動する人々が支えているようだ。この流れが順調に進めば、4年後、8年後には民主・共和に次ぐ第3の大きな政党が誕生するのではないだろうか?誕生させてほしいような気がする。形骸化した民主主義の復活のためにも実例を見せてほしいものだ。
交流の時
夏休みになって、10日ほどでしょうか?我が家の近くでも家々の前に普段見慣れない車が止まっている。「夏休み」なのですね。テニスクラブでも普段颯爽とテニスウエアで現れる会員がお孫さんを連れて散歩スタイルで次々と現れました。この週末は賑やかなだんらんを繰り広げているようです。八王子では今夜がそのピークでしょうか?八王子の夏祭りに花火の日でした。思い立って家の2階から花火をスマホで撮影することにチャレンジしました。ニワカの思いつきではどうすればうまくて撮れるのか判りません。調べている間に終わってしまいました。残念!
2016年7月28日木曜日
Windows10の無料ver.up
明日が無料ver.upの最終日です。それ以降はhome版で19,000円、pro版で27,000円以上の課金が必要になる。そのwindows10にも大幅な見直しがあるとか・・・それも8月早々らしい。何が変わるのか、Win10騒動はもうしばらく続くようだ。
2016年7月26日火曜日
新聞もペーパーレスへ
毎朝起きて朝食前に新聞を取りに行く日課が何十年続いたことだろうか?今日でその慣習から脱却する(正確に言えば今月一杯で)。新聞を止めたのだ。何故でしょうね?いくつか理由がありますが、その第1は記事が面白くなくなったことです。何故面白くないか?新聞社のオリジナルの記事がどんどん少なくなっている。政府発表の、お役所発表の、週刊誌のスッパ抜きの・・・後追い記事ばかりだからです。マスコミの体をなしていないと感じるのです。と、ここまでは潔さそうなのですが、実態はペーパーレスにしてデジタル版を取ることに切り替えただけなのです。やっぱり活字で読みたい記事もあることはあるのです。少なくなりましたけど・・・で、どうせ読むならスマホ・タブレットのお陰でどこででも読めるネット配信のほうが便利ですし紙も消費しません。新聞が溜まればその処分もしなければなりません。副次的な効果としては旅行に出かけるときに配達を止めたり再開したりの連絡が不要になります。経済的にも安くて読み応えのある毎日新聞デジタル版に切り替えました。サンデー毎日やフィナンシャル・タイムズの日本語版も読み放題です。困ることは恐らく、野菜や何かを包む用紙としての新聞紙の役割を何かに代替しなければならないことぐらいでしょうか?
そういえば、サッカーのJリーグが試合の放映権を10年間、2,100億円で英国の動画配信大手「パフォームグループ」との間で2017年からの放映権契約を結んだというニュースがあった。注目したのはここでもTVからネットへの視聴者のアクセス対象が変わってきていることが実証されている。TVの視聴時間もドンドン減っているのではないだろうか?どんな放映形態になるのか?来年には自分もひょっとして契約しているかも・・・契約条件次第というよりそんな時間はないかもしれませんね。
また、本の購入に占める電子図書の割合もいつの間にかドンドン増えています。Web2.0というキーワードが一時流行しましたが、今はWeb4.0ぐらいでしょうか?当時に比べるとインターネット利用が随分、我々の生活に大きな変化を与えていると思います。
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そういえば、サッカーのJリーグが試合の放映権を10年間、2,100億円で英国の動画配信大手「パフォームグループ」との間で2017年からの放映権契約を結んだというニュースがあった。注目したのはここでもTVからネットへの視聴者のアクセス対象が変わってきていることが実証されている。TVの視聴時間もドンドン減っているのではないだろうか?どんな放映形態になるのか?来年には自分もひょっとして契約しているかも・・・契約条件次第というよりそんな時間はないかもしれませんね。
また、本の購入に占める電子図書の割合もいつの間にかドンドン増えています。Web2.0というキーワードが一時流行しましたが、今はWeb4.0ぐらいでしょうか?当時に比べるとインターネット利用が随分、我々の生活に大きな変化を与えていると思います。
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2016年7月24日日曜日
耐震構造について思うこと
先日、上野の西洋美術館がル・コルビュジエ設計ということで世界に残っている17棟の建物の一つとして世界遺産登録に指定された。その記事では、建物まるごと基礎まで持ち上げて免震構造物で支える「免震レトロフィット工法」が採用されているという点も評価のポイントだったという。この工事は阪神淡路大震災を教訓にして実施されたものだそうで、この免震工事は1996~1998年の3年に及んだ。この間何度も上野に通っていたが、いつも工事中であることに何の注意も払わなかったがそういう工事だったらしいことが今にして認識できた。この西洋美術館は1959年開館で既に50年以上が経過している。鉄筋コンクリートの建物のて耐用年数は何年ぐらいなのだろうか?調べてみると、どうやらルッカリー・ビルディングでアメリカ合衆国、シカゴ、1886年竣工とあった。手入れを怠らなければ100年以上は使えるらしい。そう考えると石造りの建築物や木造建築物など天然の素材をベースにしたものの耐用年数は驚異的と言わなければならない。文明の発展とか言っているが、人工物で作られた物の耐用年数はまだまだ天然素材のそれに及ばないことになる。因みに免震装置に使われているゴムは寿命が短そうで調べてみるとやはり100年程度の耐用年数しかないらしい。その頃にはまた掘り返して、免震装置を最新のものに置き換えなければならないということになるのだろう。それにしても法隆寺などの建築群は7世紀中の建立というから、実に1400年、この災害王国で生き延びてきたことは奇跡以外の何物でもないのではないか!勿論解体修理を施してきたこともあるが、これは鉄筋コンクリートの建て替えとはやはり違うものでしょう。この法隆寺五重塔が<a href="http://pedpa.co.jp/library/tower.html" target="_blank">「耐震設計の教科書だとする解説のサイト」</a>を紹介しておきたい。素晴らしい先人の知恵とその解説だ。貴重なWebサイトと言える。
2016年7月21日木曜日
女性の力が表舞台に
イギリスは日本語での正式表記はグレートブリテン及び北アイルランド連合王国( the United Kingdom of Great Britain and the Northern Ireland)というらしい。その新メイ首相が誕生し、離脱に向けたかなり手堅い組閣人事を行い、早くも関係諸国と表敬訪問と共にこれから始まる難しい交渉の下準備に入ったようだ。お膝元のイギリス連邦からの独立とEU加盟を標榜しているスコットランド、そしてEUの盟主ドイツメルケル首相、来週にはフランスのオラント大統領と相次いで会談するという。テレビ映像で見るメイ首相の印象はかなり意志の強そうなハードネゴシエーターという感じだ。どんな手腕を発揮するのだろうか?
考えてみると来年になると政治の世界ではG7の内の3大大国が女性のリーダーになるかもしれない、既に2人は就任した。クリントンが選ばれれば、3人になる。経済ではアメリカのFRB(連邦準備理事会)議長はイエレン女史、そしてIMF(国際通貨基金)の専務理事はラガルド女史。資本主義経済を操縦する要のところにいるのも女性だ。いわゆる民主主義体制をとっている世界での女性進出が際立っている。イスラム国家は論外だが、ロシア、中国と言った国々では依然として強面の男性が牛耳っている。来年以降、世界の対立軸が女性連合軍対男性連合軍での駆け引きになっていくのだろうか?これまた全く予想もつかない展開になるかもしれない。そういえば日本のお隣の国のリーダーも女性だなぁ・・・影響力は少ないかもしれないがミヤンマーのアウンサン・スーチー女史もいる。先日テロ事件を起こしたバングラディッシュのシェイク・ハシナ・ワゼド首相も女性だった。
考えてみると来年になると政治の世界ではG7の内の3大大国が女性のリーダーになるかもしれない、既に2人は就任した。クリントンが選ばれれば、3人になる。経済ではアメリカのFRB(連邦準備理事会)議長はイエレン女史、そしてIMF(国際通貨基金)の専務理事はラガルド女史。資本主義経済を操縦する要のところにいるのも女性だ。いわゆる民主主義体制をとっている世界での女性進出が際立っている。イスラム国家は論外だが、ロシア、中国と言った国々では依然として強面の男性が牛耳っている。来年以降、世界の対立軸が女性連合軍対男性連合軍での駆け引きになっていくのだろうか?これまた全く予想もつかない展開になるかもしれない。そういえば日本のお隣の国のリーダーも女性だなぁ・・・影響力は少ないかもしれないがミヤンマーのアウンサン・スーチー女史もいる。先日テロ事件を起こしたバングラディッシュのシェイク・ハシナ・ワゼド首相も女性だった。
2016年7月16日土曜日
伊集院静:「駅までの道を教えて」
小学1年生のサヤカちゃんの心に映る「人の死をどう捉えたら良いの?昨日まで会っていて今日は突然目の前から居なくなるってどういうことなの?」
一人称で語るメルヘンチックながら悲しい生命というものの儚さを語り紡いでいました。他に短編7編。野球が好きな作者らしく、どの掌編にも野球選手や少年時代の野球チームのこと、そしてとりわけキャッチボールの話がよく出てくる。これは本当によく分かる、自分も子どもたちが2人共男の子だったので、小学生時代には本当によくキャッチボールをやったものだ。キャッチボールは言葉は使わないが、投げる球に言葉を乗せることができる。珠を投げ合っているうちに子どもと会話をしている自分にいつも気が付き嬉しくなる。ドンドンストライクを投げたくなる。それが外れると素直に「ごめん」という言葉が出てくる。子供からもそれが素直に出てくるようになる。素晴らしい時間だったなぁ。
一人称で語るメルヘンチックながら悲しい生命というものの儚さを語り紡いでいました。他に短編7編。野球が好きな作者らしく、どの掌編にも野球選手や少年時代の野球チームのこと、そしてとりわけキャッチボールの話がよく出てくる。これは本当によく分かる、自分も子どもたちが2人共男の子だったので、小学生時代には本当によくキャッチボールをやったものだ。キャッチボールは言葉は使わないが、投げる球に言葉を乗せることができる。珠を投げ合っているうちに子どもと会話をしている自分にいつも気が付き嬉しくなる。ドンドンストライクを投げたくなる。それが外れると素直に「ごめん」という言葉が出てくる。子供からもそれが素直に出てくるようになる。素晴らしい時間だったなぁ。
2016年7月14日木曜日
社会学というもの
Wikipediaによれば、要約的説明としては次のように書かれていた。
社会学(しゃかいがく、英: sociology)は、社会現象の実態や、現象の起こる原因に関するメカニズム(因果関係)を解明するための学問である。その研究対象は、行為、行動、相互作用といったミクロレベルのものから、家族、コミュニティなどの集団、組織、さらには、社会構造やその変動(社会変動)などマクロレベルに及ぶものまでさまざまである。思想史的に言えば、<strong>「同時代(史)を把握する認識・概念(コンセプト)」を作り出そうとする</strong>学問である。
同時代を把握し、理解する杖となるものであるならこれほど重要な学問はないのではないだろうか?
ひょっとして、我らが日ごろやっている井戸端会議や飲み会で大いに盛り上がるのは「現代の政治経済や社会現象をどう見るか」という議論。とすると実にこれは社会学のセミナーみたいなものだ。自分の体験談はフィールドワークそのものだ。
頑固で決して妥協しようとしない原理主義者が増えている。グローバリズムに背を向けて、狭い目でしか物を見ようとしない自己中心主義者が増えている。他者の意見に耳を貸さないだけでなく、テロや圧政(政治力で民衆や公的機関までを黙らせる)によって服従を求める原理主義者が横行する時代になってきました。
この現象をどう説明するのであろうか
今や現代は民主主義の危機、曲がり角に差し掛かっていると思います。色んな意見を踏まえた中庸の意見はほとんど踏み潰されます。この流れを食い止めなければなりません。息苦しい時代を誰も求めていないにもかかわらず、そうしないと他者からの暴虐を食い止められないとその風潮を利用し自分の思うような世界を作り出したいとするような悪知恵の一派がいます。他の選択肢もあるはずなのですが・・・
それにしては社会学者からの現代に対する発言力は如何ほどなのでしょうか?まだまだ、研究が足りないのでしょうか?研究者が少ないからなのでしょうか?発言能力の問題なのでしょうか?聞こえてこなーーーい!!!
社会学(しゃかいがく、英: sociology)は、社会現象の実態や、現象の起こる原因に関するメカニズム(因果関係)を解明するための学問である。その研究対象は、行為、行動、相互作用といったミクロレベルのものから、家族、コミュニティなどの集団、組織、さらには、社会構造やその変動(社会変動)などマクロレベルに及ぶものまでさまざまである。思想史的に言えば、<strong>「同時代(史)を把握する認識・概念(コンセプト)」を作り出そうとする</strong>学問である。
同時代を把握し、理解する杖となるものであるならこれほど重要な学問はないのではないだろうか?
ひょっとして、我らが日ごろやっている井戸端会議や飲み会で大いに盛り上がるのは「現代の政治経済や社会現象をどう見るか」という議論。とすると実にこれは社会学のセミナーみたいなものだ。自分の体験談はフィールドワークそのものだ。
頑固で決して妥協しようとしない原理主義者が増えている。グローバリズムに背を向けて、狭い目でしか物を見ようとしない自己中心主義者が増えている。他者の意見に耳を貸さないだけでなく、テロや圧政(政治力で民衆や公的機関までを黙らせる)によって服従を求める原理主義者が横行する時代になってきました。
この現象をどう説明するのであろうか
今や現代は民主主義の危機、曲がり角に差し掛かっていると思います。色んな意見を踏まえた中庸の意見はほとんど踏み潰されます。この流れを食い止めなければなりません。息苦しい時代を誰も求めていないにもかかわらず、そうしないと他者からの暴虐を食い止められないとその風潮を利用し自分の思うような世界を作り出したいとするような悪知恵の一派がいます。他の選択肢もあるはずなのですが・・・
それにしては社会学者からの現代に対する発言力は如何ほどなのでしょうか?まだまだ、研究が足りないのでしょうか?研究者が少ないからなのでしょうか?発言能力の問題なのでしょうか?聞こえてこなーーーい!!!
2016年7月12日火曜日
岸 政彦:「断片的なものの社会学」
社会学というものの領域というか定義は知らない。著者の岸さんの研究スタイルは、ある歴史的な出来事を体験した当事者個人の生活史の語りをひとりずつ聞き取り、その語りを通して歴史の一断面を描き出す、記録するというものだそうで、「同化と他者化」という著書は沖縄の人々の個人的な語りを通じて戦後沖縄史の一断面を描いた、と書いている。生きている時の記憶を頼りに歴史的な大事件が起きる背景や当事者の考えや感じたことを通して描き、記録に残すということだから割と新しい時代の事どもが研究の対象になるのだろう。この人のライフワークは沖縄、ホームレス、摂食障害の当事者、風俗嬢、外国籍のゲイ、ニューハーフといったジャンルらしい。そしてそういう単語からおぼろげに社会学なるものが包含しているものを想像する。
この本はそうした活動を通しての研究論文にはならない部分で抱いた感想のようなものからなるエッセィだったが、逆に改めてアタリマエのことにも気付かされた。
それは人の「人生というものは断片的なものの集まりでしか語れない」ものであり、「誰にも隠されていないが誰の目にも触れない」ものだという点である。イントロで述べているように社会学で取り上げられるのはほんの一握りの集団を社会学の理論的な枠組みで分析したり、あるいは統計データや歴史的な資料を分析したりして「一つの意味・解釈」を導き出すという作業のようだ。世の中というものあるいは歴史というものが無数のあらゆる階層の人々の営みの総和であるとすれば、「分析されざるもの」、「分析されざる人々」の実態をほんのコンマ何%かの事象・分析・解釈で要約して行こうとしている無謀な学問ともいえる。翻って大半の個人は、勿論この自分を含めて、周囲の人間にはおぼろげにもその存在は知られているものの、時間とともに風化していき、やがてその存在すら時間という海の中に消えていく「分析されざるもの」であるという現実にも改めて気付かさせられる。
この本はそうした活動を通しての研究論文にはならない部分で抱いた感想のようなものからなるエッセィだったが、逆に改めてアタリマエのことにも気付かされた。
それは人の「人生というものは断片的なものの集まりでしか語れない」ものであり、「誰にも隠されていないが誰の目にも触れない」ものだという点である。イントロで述べているように社会学で取り上げられるのはほんの一握りの集団を社会学の理論的な枠組みで分析したり、あるいは統計データや歴史的な資料を分析したりして「一つの意味・解釈」を導き出すという作業のようだ。世の中というものあるいは歴史というものが無数のあらゆる階層の人々の営みの総和であるとすれば、「分析されざるもの」、「分析されざる人々」の実態をほんのコンマ何%かの事象・分析・解釈で要約して行こうとしている無謀な学問ともいえる。翻って大半の個人は、勿論この自分を含めて、周囲の人間にはおぼろげにもその存在は知られているものの、時間とともに風化していき、やがてその存在すら時間という海の中に消えていく「分析されざるもの」であるという現実にも改めて気付かさせられる。
2016年7月11日月曜日
夢で会いましょう
近いうちにあるなぁ、とは思っていましたが永六輔氏が旅立たれた。正直寂しいが、あまり情けない姿を見たくはないというのも本音としてはあって、あの永さんらしい伸びやかなコメントをいつまでも記憶の底から呼び起こせる存在であってほしい。懐かしい歌の数々、永六輔を取り巻く中村八大、坂本九、黒柳徹子等などの人たちとの交流をテレビ画面で見る時の寛げる感覚はいつ思い出しても懐かしい。学生時代から社会人になり、また数年経って、1985年(昭和60年)8月12日月曜日に起きた日航ジャンボ機の御巣鷹山への墜落事故で坂本九が亡くなり、同じ飛行機に乗り合わせた会社の同僚が亡くなり、めまぐるしく時代が変化していく忙しい時代を思い出す。色んな折りに触れ、永六輔はフット思い出される人だった。合掌!
2016年7月4日月曜日
例年のように:大待宵草
今年は庭の手入れを怠った報いというか、ご褒美というか、大待宵草が大豊作で、毎夜数十個の花を咲かせる。この花の良さは1日限りという儚さとそれ故の美しさを見せてくれる。テニスクラブのYさんから数株貰ってもう4年になるだろうか?この壮観さはお礼に見せてあげたいものです。
2016年7月3日日曜日
池井戸 潤:「果つる底なき」
テレビドラマで「倍返し」が一時流行語になった。あの池井戸の話は面白い。下町ロケット、空飛ぶタイヤと、綱渡りのようなハラハラ・ドキドキ物語は寝苦しい夏の読み物には最適だ。今回は融通手形絡みの違法な取引で銀行を舞台にした闇の世界を見せてくれた。少し筋が荒っぽいような気がするが気軽に読むには十分。
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吉田修一:「永遠(とは)と横道世之介」
横道世之介シリーズの完結編であることはタイトルから想像がつく。これは新聞の連載で読んだものである。と言っても細切れで読んだわけではない。というのは私は新聞のデジタル版の購読者なので、こういう連載小説はHPのアーカイブスのようなところに全部保管されているのでまとめ読みが可能なので...
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2017年の夏、水をやり過ぎたのかみるみる萎れていった鉢。どうなることかと元気そうな株以外は全部、泣く泣く外して生き永らえた。相模原に引っ越して気長に付き合ってきた甲斐があって去年夏ごろから生気が帰ってきていた。水溶液の肥料などをやりながら時に日光浴させてきたら3年振りに開花した...
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この日もぽかぽか陽気の暖かな日だった。 多摩モノレールで立川の1つ手前、「柴崎体育館前」で下車して高架から下に降りると、もうそこが根川親水公園だった。湧水が作り出す小川を整備して遊歩道に仕立ててくれている。絶好のスケッチポイントだった。驚いたことに大通りのすぐ脇の高木にアオサギ...
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NHKカルチャーセンター主催の水彩画講座(2時間*3回)の第一回を受講しました。これまで無料のZOOMアプリを使って家族やNPOのリモート会議を何回か体験してきました。また、NPOで開催しているシルバーの人たちに向けてZOOM会議の受講の仕方、主催の仕方などの講義をしてきました...